▽「これ私じゃないですか?」
改革開放初期、文化交流の一環として「君よ憤怒の河を渉れ」などの日本映画が中国で上映され、一大センセーションを巻き起こした。
映画「君よ憤怒の河を渉れ」の一場面。(本人提供)
硬派な検察官の「杜丘」を演じた高倉健と、美しく善良で凛(りん)とした「真由美」を演じた中野良子さんは、中国で誰もが知る日本の映画俳優となった。
映画「君よ憤怒の河を渉れ」の一場面。(本人提供)
中野さんは当時、日本のテレビ番組でこの映画が中国でヒットしていることを初めて知り、とても驚いたという。
「1979年の夏、テレビを見ていると、ある日本映画が中国で高く評価されていると紹介されていて、その映画に出ている女性が何か見覚えがあるなあと。よく見たら、これ私じゃないですか?」