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ロボット「看護師」がやって来る
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2018-05-22 08:44:12 | 新華社 | 編集: 王珊寧

 【新華社北京5月22日】2017年、中国の北京朝陽医院急診科は人工知能(AI)による急診受診先判別システムを導入した。海外と中国国内の診療ガイドラインをベースに、急診患者の体の異変、病症などの基本情報を収集・分析し、システムで自動的に受診すべき診察科を判別するものだ。

 北京朝陽医院コンピューター室の韋力副主任は、このようなスマートシステムは診察手順と診察環境を最適化し、医療看護関係者の仕事上の負担を大幅に軽減できると説明している。

 「ロボット介護者」も多くの老人ホームで「スター」になっている。こうした介護ロボットは老人の音声による命令やタッチパネルコントロールによる命令を通じ、介護ロボット導入に対応した室内環境下で自動的に物品受け渡し、ドアの開け閉めといった生活補助の機能を持ち、またスケジュールの再確認、生活娯楽などの情報補助機能も備えている。

 「介護ロボットはある程度、医療機関の人手不足の重圧を緩和できる」と、スマートデバイスを研究開発している衆徳迪克科技有限公司(Robot4U)の賈相晟会長は述べている。

 北京航空航天大学ロボット研究所では、排泄物収集処理装置、生理的パラメーターのモニタリングと通報機能を一体化した多機能介護用ベッド、人体の下肢の動きを助力する「リハビリロボット」など一連の医療看護の仕事を補助する機械や設備の研究開発を進めている。

 これらの機械は人類がさまざまな現実問題を解決するのに役立つが、介護ロボットが本当の意味で人々にサービスを提供できるようになるには、人類がロボットの「役割」をはっきりさせなくてはならない。

 同研究所の陳殿生所長は、介護ロボットはまず何より安全第一でなくてはならず、事故や判断ミスが起きたときに「介護ロボット」の法的責任をどうするかなどの問題についてもさらなる研究の必要があると考えている。

 韋副主任は産業の観点からは、ロボットが現実のシーンで人々が期待する機能を発揮し、人々が期待する役割を果たすには、全産業チェーンにおける共同のイノベーションが必要であり、何よりその製品の発展に適した「土壌」と多額の初期投資が欠かせないという。

 「革新的な製品に対しては、病院は開放的な態度と極めて慎重な態度を併せ持つべきだ」と語る韋副主任は、病院はユーザーとして、またスマート医療の主要な担い手として、試行や模索を通じて業界にフィードバックと提案を提供でき、また業界全体の産業生態系の発展を効果的に推進することも可能だと考えている。

 ただ、「ロボットは看護師を従来型の仕事から解放できるだろう。しかし患者は人間的な、柔軟なケアを求めている。そうしたものは機械では実現が難しい」という。

 インターネット、AIなどの情報技術と医療分野との「インタラクション」は、一定の成果を生んでいるものの、技術や普及の面で依然として多くの課題に直面している。業界関係者は、現段階ではロボットはまだ案内や情報提供など単一な機能しか提供できないが、将来的には「介護ロボット」は外観もその機能に基づいて設計され、より多くの日常的な介護項目をこなせるようになるのではないかとの見方をしている。

 

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新華網日本語 2018-05-22 08:44:12

 【新華社北京5月22日】2017年、中国の北京朝陽医院急診科は人工知能(AI)による急診受診先判別システムを導入した。海外と中国国内の診療ガイドラインをベースに、急診患者の体の異変、病症などの基本情報を収集・分析し、システムで自動的に受診すべき診察科を判別するものだ。

 北京朝陽医院コンピューター室の韋力副主任は、このようなスマートシステムは診察手順と診察環境を最適化し、医療看護関係者の仕事上の負担を大幅に軽減できると説明している。

 「ロボット介護者」も多くの老人ホームで「スター」になっている。こうした介護ロボットは老人の音声による命令やタッチパネルコントロールによる命令を通じ、介護ロボット導入に対応した室内環境下で自動的に物品受け渡し、ドアの開け閉めといった生活補助の機能を持ち、またスケジュールの再確認、生活娯楽などの情報補助機能も備えている。

 「介護ロボットはある程度、医療機関の人手不足の重圧を緩和できる」と、スマートデバイスを研究開発している衆徳迪克科技有限公司(Robot4U)の賈相晟会長は述べている。

 北京航空航天大学ロボット研究所では、排泄物収集処理装置、生理的パラメーターのモニタリングと通報機能を一体化した多機能介護用ベッド、人体の下肢の動きを助力する「リハビリロボット」など一連の医療看護の仕事を補助する機械や設備の研究開発を進めている。

 これらの機械は人類がさまざまな現実問題を解決するのに役立つが、介護ロボットが本当の意味で人々にサービスを提供できるようになるには、人類がロボットの「役割」をはっきりさせなくてはならない。

 同研究所の陳殿生所長は、介護ロボットはまず何より安全第一でなくてはならず、事故や判断ミスが起きたときに「介護ロボット」の法的責任をどうするかなどの問題についてもさらなる研究の必要があると考えている。

 韋副主任は産業の観点からは、ロボットが現実のシーンで人々が期待する機能を発揮し、人々が期待する役割を果たすには、全産業チェーンにおける共同のイノベーションが必要であり、何よりその製品の発展に適した「土壌」と多額の初期投資が欠かせないという。

 「革新的な製品に対しては、病院は開放的な態度と極めて慎重な態度を併せ持つべきだ」と語る韋副主任は、病院はユーザーとして、またスマート医療の主要な担い手として、試行や模索を通じて業界にフィードバックと提案を提供でき、また業界全体の産業生態系の発展を効果的に推進することも可能だと考えている。

 ただ、「ロボットは看護師を従来型の仕事から解放できるだろう。しかし患者は人間的な、柔軟なケアを求めている。そうしたものは機械では実現が難しい」という。

 インターネット、AIなどの情報技術と医療分野との「インタラクション」は、一定の成果を生んでいるものの、技術や普及の面で依然として多くの課題に直面している。業界関係者は、現段階ではロボットはまだ案内や情報提供など単一な機能しか提供できないが、将来的には「介護ロボット」は外観もその機能に基づいて設計され、より多くの日常的な介護項目をこなせるようになるのではないかとの見方をしている。

 

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