【新華社北京8月15日】中国社会科学院中国産業・企業競争力研究センターの課題研究チームがこのほど、公表した「産業青書:中国産業競争力報告(2018)No.7」(報告)は、「中国は新旧原動力の転換期にあり、伝統的な産業の優位性はある程度弱まる一方、新たな優位性が形成されつつある」と指摘した。
報告によると、一次産品(燃料を含まず)、完成品、サービス業の三大産業から中国産業競争力を見ると、完成品の競争力は一次産品とサービス業をはるかに上回った。全体として、一次産品、サービス業の競争力と完成品の競争力の開きは拡大傾向にある。中国の一次産品とサービス業の競争力は弱く、比較優位性を持たず、比較優位性指数はいずれも1を下回り、貿易競争力指数は0を下回った。完成品は比較優位性はあるが、2014年からそれが弱まり、国際市場で長年続いたシェアの上昇は終わり、2016年、下降に転じた。
製造業は長期的に中国経済の高度成長をけん引する主要な原動力であり、中国は質の高い発展を実現するには製造業のハイレベルの発展が不可欠。中国は中高度成長から質の高い発展へ転換するには製造業をミドルレンジ、ハイエンドへ推進しなければならない。貿易競争力指数をみると、中国のミドルレンジ、ハイエンド完成品貿易競争力指数はローエンド完成品を大幅に下回った。ハイエンド完成品は完成品輸出の大きなシェアを占めているが、貿易競争力指数は最も低く、世界産業チェーン分業における中国のハイエンド完成品のレベルは依然として低い。中国のミドルレンジ、ハイエンド製品は国際市場競争力で比較優位性がなく、比較優位性指数は長期的にローエンド製品を下回り、1以下。
サービス業における各業種の競争力は、製造業と直接関わるサービス業の競争力が比較的強かった。製造業と直接関わらないサービス業のうち、情報化に関わるサービス業の競争力は比較的強く、発展テンポは速かった。サービス業における各業種の市場シェアは、商品と直接関わるサービスと建築業の市場シェアが最も高かった。金融サービス、保険、電気通信・コンピューター・情報サービスはかつての比較優位性を持たない業種から比較優位性のある業界に成長してきた。金融サービス、知的財産権利用など業界の比較優位性は明らかな上昇は見られず、依然として極めて比較優位性に欠ける。中国の金融サービス、保険、知的財産権使用料などは長期的に赤字状態にある。
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