【新華社北京８月１５日】中国人民銀行（中央銀行）が１３日に発表した報告書によると、２０１７年、中国のインクルーシブファイナンス（金融包摂）は着実に発展し、金融サービスの利用可能性、利用状況、品質は一段と改善した。銀行の決済口座と銀行カードが幅広く普及し、「誰もが口座を持つ」をほぼ実現した。成人の約半数が財テク商品を購入したことがあり、約７０％が電子決済を使用している。
人民銀行が発表した「中国金融包摂指標分析報告」によると、中国の銀行決済口座と銀行カードは幅広く普及し、全国と農村地域の１人当りの保有量は安定的に増加し、「誰もが口座を持つ」をほぼ実現した。２０１７年末時点で、全国の１人当りの口座保有数は６・６件、１人当りのカード保有数は４・８１枚だった。１人当りの口座と銀行カードの保有量は東部地域で最も高く、中・西部地域はいくらか低かった。
情報技術の発展は金融包摂の発展方式を変えている。報告書によると、電子決済が急成長し、利用率はすでに高まっている。２０１７年、電子決済を利用した成人は全国で７６・９％、農村地域では６０％以上にのぼった。財テク商品を購入した成人は全国で４５・９７％、農村地域では３２・７９％にのぼった。
住民の融資獲得では銀行が相変わらず主要ルートで、銀行以外の機構は融資を補う重要な役割を果たしている。２０１７年、全国の成人のうち銀行にローン残高のある人は３９・７８％だった。銀行以外の機構などから融資を受けたことのある成人は２２・７４％を占めた。
金融包摂の対象となる小規模企業・零細企業への貸付成長率は人民元全体の貸付成長率を下回った。一部省では零細企業の収益力が低下し、有効な貸付需要が足りない。２０１７年末時点で、金融包摂の対象となる零細企業への貸付残高は前年同期比で９・７９％多い６兆７７３８億９５００万元（１元＝約１６円）、人民元貸付残高に占める割合は５・６４％で、前年末比で０・１５ポイント低下した。
報告書によると、２０１７年に人民銀行の各級機構が受理した金融消費者の苦情件数は２万１６１０件で、前年比で１５・６３％増加した。人民銀行の金融消費権益保護局によると、金融消費トラブルの非訴訟解決制度構築が全面的に進められる中、苦情受理件数は安定的に増加し、解決率が９０％を超えている。
当社のコンテンツは著作権法によって保護されます。無断転用、複製、掲載、転載、営利目的の引用は禁じます。
推薦記事：
