【新華社長春8月15日】中国吉林省長春市にある偽満皇宮博物院では、博物院が所蔵する日本絵画1千点余りの修復が試みられている。同博物院は中国で最も多くの日本絵画を所蔵しているという。
偽満皇宮旧址は、清朝最後の皇帝、愛新覚羅・溥儀(あいしんかくら・ふぎ)が偽満洲国の傀儡皇帝だった時期に生活をしていた宮廷跡で、日本の軍国主義が武力で中国東北部を侵略し、ファシズム植民地支配を推し進めた歴史の証とされている。博物院には、偽満宮廷の文化財や日本と中国東北部の近現代史に関わる文化財が大量に保管されている。
博物院の趙継敏副院長は「国家文物局の鑑定によりランク付けされた日本絵画は260点余りで、一級ランクが8点、二級が約90点、三級が約160点となる。作品には渡辺崋山や橋本関雪、松村景文、浮世絵師の喜多川歌麿の絵画も含まれており、近代の芸術と歴史を研究するうえで非常に価値が高い」と述べた。
趙氏はまた「芸術に国境はない。日本と中国の絵画は切っても切れないゆかりがある。文化財の保護修復や利用は博物院の使命であり責任でもある」と語った。
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