【新華社太原8月14日】8月14日は「世界慰安婦記念日」。1930年代から1945年の第二次世界大戦終結まで、日本軍はアジアの国々で数十万人の婦女を相次ぎ連行し、女性を奴隷化し危害を加える「慰安所」に送り込んだ。日本軍の意のままに凌辱されたという悲惨な体験は、被害者の一生癒えることのない傷となった。
被害者の苦難と屈辱は戦争が終結しても終わることはない。日本政府はこれまで「慰安婦」問題で国の責任を認めず、その「強制の事実」を一貫して否認してきた。
時間の経過とともに、被害者の多くは苦しみを抱えながら相次ぎ世を去り、日本政府から一言の謝罪も受けることはなかった。幸運にもまだ健在な高齢者らにとって、生き続けることの最大の意義は歴史を証言することだ。被害者らは日本政府が謝罪する日まで懸命に生きると誓っている。
中国の山西省や海南省などではここ数年、「慰安婦」生存者による日本軍が第二次世界大戦で犯した犯罪に対する訴えが続いており、各界有識者の支援の下で日本政府への提訴が相次ぎ行われた。しかし、日本の最高裁判所は2007年、中国「慰安婦」訴訟で最終判決を下し、第二次世界大戦で原告が日本軍による拉致や暴行を受けた事実は認めたが、中国「慰安婦」の賠償請求は却下された。
十年余りに及んだ対日訴訟で被害者らは、提訴と却下が繰り返されるごとに苦しみ、最終的には全てが敗訴となった。日本政府は「慰安婦」問題で国の責任を認めなかったため、対日訴訟を行った中国の24人の「慰安婦」被害者原告は、一人も謝罪と賠償を受け取ることなく、これまでに全員が世を去った。
生存する「慰安婦」被害者はますます減り続けている。中国大陸で認定された「慰安婦」被害者は10人余りしか残っていない。
中国や韓国などの国と地域の民間十数団体は2016年、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶」への「『慰安婦』の声」の登録を共同申請したが、日本政府と民間右翼団体の理不尽な妨害に遭い、ユネスコは2017年に登録の延期を決定した。
良知と光明のため、残酷な行いも涙もそのすべてが銘記されるべきだ。今なお健在な「慰安婦」被害者は「世界慰安婦記念日」を迎え、「懸命に生き、正義を取り戻す」という最大の願いを再び人びとに表明する。高齢の被害者らは公正と正義は必ず訪れると信じている。
真相は消し去られることはない。歴史は朽ち果てることはない。新華社の記者は歴史にその事実を留めるために、多年にわたり多くの「慰安婦」被害者のもとを訪れ、被害者の生活に接し、忘れ去られることが許されない傷の痛みを記録した。
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