【新華社北京7月3日】中国メディアの財新が7月2日に発表した6月の財新中国製造業購買担当者(PMI)は51・0で前月より0・1ポイント低下、13カ月連続で拡張の動きを維持した。中国証券網が伝えた。
この趨勢は国家統計局の製造業PMIと一致している。中国国家統計局が発表した6月の製造業PMIは51・5で前月より0・4ポイント低下した。
6月、中国の製造業の産出額、新規受注の伸び率はいずれも小幅な伸びとなった。その内、産出額の伸び率は4カ月ぶりの高水準を更新したものの、海外市場の需要低迷により、新規輸出受注指数は3カ月連続で縮小、6月は今年の最低水準まで落ち込んだ。財新智庫莫尼塔研究(CEBMグループ)董事長でチーフエコノミストである鐘正生氏は「これは中米貿易摩擦の激化による輸出情勢の悪化を意味する」と語った。
インフレ圧力がやや台頭し、6月の原材料の平均仕入れ価格の上げ幅は5カ月ぶりの高水準を更新、中国製造企業のコスト負担が大幅増となった。調査を受けたメーカーによると、コスト上昇は主に鉄鋼などの原材料の値上げと関係があるという。メーカーも引き続き出荷価格を引き上げるため、値上げ幅は昨年9月以来の最高水準となった。
コスト削減のため、メーカーが継続的に人員削減を行っている。6月の人員削減幅は11カ月ぶりの高い水準となった。調査によると、定年、経営規模縮小、業務量不足などにより、就業率低下がある程度深刻化になっている。
生産需要が拡大、6月メーカーの購買量が引き続き増えたものの、伸び率は3カ月ぶりの最低水準まで落ち込んだ。また、原材料サプライヤーの低在庫量や厳しい環境保全法令の影響なども加わり、サプライヤーによる納品が6月は、一段と遅くなった。
メーカーが在庫レベルに慎重となり、6月の原材料と完成品の在庫量が軒並み低下した。鐘正生氏によると、需要の低迷に伴い、製造業はすでに在庫解消段階に入り、サプライヤーの納期指数が引き続き縮小段階にある。
メーカーは、今後1年は産出額が上昇すると予想していたが、楽観視指数は6カ月ぶりの最低水準となった。一部のメーカーはコスト上昇、環境保全政策の厳格化が生産量に影響する不安感を示した。
鐘正生氏によると、6月の財新中国製造業PMIはが比較的景気段階に位置しているものの、価格上昇の圧力が増大、輸出悪化、就職低迷、企業による在庫解消、資金調達難がいずれも製造業の景気状況に圧力をかけているという。
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