【新華社ワシントン3月14日】米国のエコノミストは12日、トランプ米政権が全面的な貿易戦争に踏み切った場合、2020年までに、世界経済に4700億ドル(1ドル=約106円)に上る損失を与えると警告した。
米ブルームバーグ通信が12日に発表した報告書によると、トランプ政権が挑発している貿易戦争に突入し、世界的に関税が10%引き上げられた場合、2020年の世界貿易額は3・7%減少する。また、これにより、世界経済の規模は0・5%縮小する見込み。
同通信のエコノミスト、ジェイミー・マレー氏(欧州担当)とトム・オーリック氏(アジア担当)は、仮定のシナリオで推算すると、米国経済は0・9%縮小する見込みで、縮小幅は世界経済を上回り、貿易戦争の最大の被害国の一つになるとしている。
両氏はまた、関税は輸入価格の上昇を招き、インフレ率が押し上げられると指摘。こうした状況下で、米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ抑制のために利上げを実施すれば、米国経済の成長率はさらに押し下げられるとの認識を示した。
さらに、貿易戦争がもたらす直接的な影響のほか、保護貿易も世界経済により深刻な悪影響を及ぼすとし、保護貿易で競争が減り、世界規模の技術や思想の交流が妨げられ、長期的には労働生産性が低下し、世界経済の成長余力が弱まることになると断定した。
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