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専門家「中日関係改善はチャンスを迎えるも依然不確定要因がある」
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2018-03-14 10:34:22 | 人民網日本語版 | 編集: 郭丹

  中日平和友好条約締結から今年で40年になる。日本問題の専門家・高洪氏ら全国政協委員は取材に、中日関係の改善はチャンス期を迎えているが、今後も不確定要因が多くあると指摘した。中国新聞社が伝えた。

  ■関係改善のチャンスを迎える

  元中国社会科学院日本研究所所長の高洪全国政協委員は「現在中日両国は正常な軌道に戻る調整期にあるが、敏感、脆弱、複雑な問題を多く抱えてもいる。現在は関係改善の貴重なチャンスだが、今後の行方は改善の勢いが強まり続けるか、その反対になるか次第だ」と指摘。

  高氏は「中国側としては、対日関係の改善は一貫した立場であり、長年堅持している願いでもある。中国政府は人類運命共同体の構築を主張しており、これには当然隣国である日本も含まれる。だが日本側は政局の混迷、日米関係の影響などで、対中政策に不確定要因が比較的多い」とした。

  現在、安倍晋三首相は数回の選挙を経て、政局が一時的に安定している。平和憲法改正を予定通り実現するため、安倍首相は他の面では一定の柔軟性を見せている。目標達成後に日本側が政策を再調整するかどうかは、現時点で予測困難だ。3年後に米国で保守政党が政権に就いた場合、日本は対中政策を変更するだろう。したがって高氏は、今後2年間各国の状況は全体的に平穏であり、中日関係改善の「チャンス期」と見なせるとの見方を示した。

  日本語月刊誌「人民中国」編集長の王衆一全国政協委員によると、中日関係に生じた現在の改善の勢いは実に得難いものだが、日本側が中国の台頭をどう見るかや歴史認識問題など、中日間に横たわる不確定要因にも目を向ける必要がある。

  ■経済協力が先行か

  高氏によると、改革開放以来、中日の経済関係はプラスの効果が大変顕著であり、「安定化装置、推進装置」となってきた。日本の政府開発援助(ODA)は中国の改革開放初期の経済的テイクオフに重要な役割を果たし、中国側も謝意を明確にした。急速な経済発展にともない、中国は2010年にGDPで日本を追い抜き、米国に次ぐ世界第2の経済大国となった。「中国の発展は中国自身にも外の世界にも新たな協力・発展のチャンスをもたらした。だが隣国の日本は中国の発展に対して複雑な心理を抱いている」。

  長年アジアでトップの地位にあった日本は、中国が追いつき追い越す過程を経て、自らの心のあり方を調整する必要がある。高氏は、中国の発展をチャンスと見なすことができれば、日本も中国の発展の成果を分かち合うことができるとの見方を示した。

  高氏は「環境保護、高齢者福祉、精密医療などの分野で中日には大きな協力の余地がある。双方が政治的相互信頼を強化し、積極的に関係を改善しさえすれば、経済協力分野で先行し、さらには新たな高みにいたることができるかもしれない」とした。

  ■国の交わりは民の相親しむに在り

  中日両国間の人的・文化的交流について、王氏は「今年は中日平和友好条約締結40周年にあたる。双方はシンクタンク、青少年、メディアなどの分野で人的・文化的交流を強化し、相互信頼を深め、政府が同じ方向に向かうための基礎を固めるべきだ」とした。

  高氏は「これまでの中日の民間交流は『量』は足りていたが、『質』はさらに高める必要がある」と指摘。「青少年交流を始めとする深い交流を強化し、偏見や誤解を減らし、中日関係の未来のために民意の基礎を固めるべきだ」とした。

  王氏は「中日の人的交流の規模が『対等でない』ことも両国の相互理解増進に影響を与えている重要な要因だ。もし日本の人々がもっと多く中国を訪れ、中国を感じることができれば、印象もいくらか改善される」との見方を示した。

 

(人民網日本語版)

 

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新華網日本語

専門家「中日関係改善はチャンスを迎えるも依然不確定要因がある」

新華網日本語 2018-03-14 10:34:22

  中日平和友好条約締結から今年で40年になる。日本問題の専門家・高洪氏ら全国政協委員は取材に、中日関係の改善はチャンス期を迎えているが、今後も不確定要因が多くあると指摘した。中国新聞社が伝えた。

  ■関係改善のチャンスを迎える

  元中国社会科学院日本研究所所長の高洪全国政協委員は「現在中日両国は正常な軌道に戻る調整期にあるが、敏感、脆弱、複雑な問題を多く抱えてもいる。現在は関係改善の貴重なチャンスだが、今後の行方は改善の勢いが強まり続けるか、その反対になるか次第だ」と指摘。

  高氏は「中国側としては、対日関係の改善は一貫した立場であり、長年堅持している願いでもある。中国政府は人類運命共同体の構築を主張しており、これには当然隣国である日本も含まれる。だが日本側は政局の混迷、日米関係の影響などで、対中政策に不確定要因が比較的多い」とした。

  現在、安倍晋三首相は数回の選挙を経て、政局が一時的に安定している。平和憲法改正を予定通り実現するため、安倍首相は他の面では一定の柔軟性を見せている。目標達成後に日本側が政策を再調整するかどうかは、現時点で予測困難だ。3年後に米国で保守政党が政権に就いた場合、日本は対中政策を変更するだろう。したがって高氏は、今後2年間各国の状況は全体的に平穏であり、中日関係改善の「チャンス期」と見なせるとの見方を示した。

  日本語月刊誌「人民中国」編集長の王衆一全国政協委員によると、中日関係に生じた現在の改善の勢いは実に得難いものだが、日本側が中国の台頭をどう見るかや歴史認識問題など、中日間に横たわる不確定要因にも目を向ける必要がある。

  ■経済協力が先行か

  高氏によると、改革開放以来、中日の経済関係はプラスの効果が大変顕著であり、「安定化装置、推進装置」となってきた。日本の政府開発援助(ODA)は中国の改革開放初期の経済的テイクオフに重要な役割を果たし、中国側も謝意を明確にした。急速な経済発展にともない、中国は2010年にGDPで日本を追い抜き、米国に次ぐ世界第2の経済大国となった。「中国の発展は中国自身にも外の世界にも新たな協力・発展のチャンスをもたらした。だが隣国の日本は中国の発展に対して複雑な心理を抱いている」。

  長年アジアでトップの地位にあった日本は、中国が追いつき追い越す過程を経て、自らの心のあり方を調整する必要がある。高氏は、中国の発展をチャンスと見なすことができれば、日本も中国の発展の成果を分かち合うことができるとの見方を示した。

  高氏は「環境保護、高齢者福祉、精密医療などの分野で中日には大きな協力の余地がある。双方が政治的相互信頼を強化し、積極的に関係を改善しさえすれば、経済協力分野で先行し、さらには新たな高みにいたることができるかもしれない」とした。

  ■国の交わりは民の相親しむに在り

  中日両国間の人的・文化的交流について、王氏は「今年は中日平和友好条約締結40周年にあたる。双方はシンクタンク、青少年、メディアなどの分野で人的・文化的交流を強化し、相互信頼を深め、政府が同じ方向に向かうための基礎を固めるべきだ」とした。

  高氏は「これまでの中日の民間交流は『量』は足りていたが、『質』はさらに高める必要がある」と指摘。「青少年交流を始めとする深い交流を強化し、偏見や誤解を減らし、中日関係の未来のために民意の基礎を固めるべきだ」とした。

  王氏は「中日の人的交流の規模が『対等でない』ことも両国の相互理解増進に影響を与えている重要な要因だ。もし日本の人々がもっと多く中国を訪れ、中国を感じることができれば、印象もいくらか改善される」との見方を示した。

 

(人民網日本語版)

 

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