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国家科学技術大賞から中国のイノベーション動向を見る
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2017-01-10 15:56:54 | 新華網 | 編集: 薛天依

  新華網北京1月10日(新華社記者/陳芳、余暁潔、胡喆) 9日、会場が熱気に包まれる中、習近平総書記は2016年度国家最高科学技術賞を受賞した趙忠賢院士及び屠呦呦研究員に奨励証書を授与した。1999年から国家科学技術奨励制度に大幅な改革が実施されて以降、27人の傑出した科学者が中国科学技術界の最高栄誉とされる国家最高科学技術賞を手にした。

  「高峰」はどれほど高いのか、「追随」、「並走」、「リード」を次々と達成

  第4世代移動通信システムのコア技術及びアプリケーション(4G)が2016年度国家科学技術進歩賞特等賞を受賞した。4G移動通信技術は世界的に技術と産業競争の制高点であり、2008年に導入されて以降、中国は「次世代ブロードバンド無線移動通信ネットワーク」において、「2Gの追随」、「3Gの突破」から「4Gでの並走」といった飛躍を遂げ、世界の2大主流4G通信規格の一つを提供している。

  4Gモバイル通信から北斗衛星測位システムまで、コア技術で束縛された状態から、科学的「高峰」で一席を占めるまで、この17年間に国家科学技術賞は国内科学技術分野における最高の輝かしい殿堂として、世界一流と肩を並べ、さらには記録更新を実現するなどの「高峰」を築き上げてきた。一部の重大科学技術成果は千億元級の産業に成長し、世界の産業構造を大きく変化させた。

  「オリジナル」の難しさ、十年鳴かず、一たび鳴けば世の人を驚かせる

  清流の水が澄んでいるのは源から湧水が流れているから。基礎研究はまさに科学技術強国を支える「イノベーションの源」と言える。

  厳しい環境にある大亜湾原子力発電所の原子炉にしても、40年にわたり研鑽を積んできた高温超伝導の研究にしても、現在の北京電子陽電子衝突型加速器(BEPC)の国際先端水準にしても、多くの自然科学分野の基礎研究で壁を突破し、中国の科学技術イノベーションに持続的な「原動力」を提供してきた。

  半分の空を支える女性の快挙:女性科学者が国家最高科学技術賞を初受賞

  抗マラリア薬のアルテミシニン(中国語で青蒿素)は、数百万人を救った。米国のアルバート・ラスカー医学研究賞からノーベル医学生理学賞の受賞まで、屠呦呦氏の名前は今度は中国科学界の最高栄誉と繋いで注目を集めた。

  女性の受賞者は毎年もいるが、今年の女性受賞者はとりわけ際立っていた。15項目のプロジェクトが女性に指導され、初の女性科学者が指揮をとった科学技術進歩賞特等賞、3項目の科学技術進歩賞一等賞などを女性が受賞しており、多くの受賞プロジェクトチームでは女性メンバーが半数を占めた……彼女たちの研究成果は、男性にも引けを取らないものと称されている。

  「地に足が着いている」がどれほど深いか:黒い土地に根を下ろし、無人区を耕作する

   青海チベット高原での生態系の回復から新疆ウイグル自治区エリアでの綿花の生産まで、淋しく静まり返った奥深い場所で、また綿花栽培を行う畑の中で、科学研究者は「堅守」とイノベーションにより、人民に属する土地での科学技術イノベーションの成果を作り上げた。

   中国科学院の北西高原生物研究所の趙新全教授は、長年にわたり高標高地域での研究を堅持し、青海チベット高原三江地域における生態系の安全と保護のために卓越した貢献を行ってきた。趙教授の主宰する三江源地域の生態系回復プロジェクトは、このたび国家科学技術進歩賞二等賞を受賞した。

  「民衆の革新」がどれほど盛んか:「国家チーム」「国内外の科学者の連合軍」が大いに協力

   多くの人が集まるとよい知恵が生まれる。中国は高等教育を受けたか専門技能を持つ人材1億7000万人余りを擁する。科学技術の進歩の道を経て、民衆による革新やクラウドソーシングは「目新しいこと」ではなくなった。科学者チーム間の協力だけでなく、国と国の間の科学協力が近年中国でもしだいに顕著になっている。

   今年の中華人民共和国国際科学技術協力賞を受賞した外国人科学者や国際組織が、中国の関連分野での研究における急速な発展を促進した。量的変化から質的変化まで、随行からリードまで。グローバルイノベーションという競技の場において、中国は重大でオリジナリティーある科学成果を現した。華東理工大学の教授で長江学者(中国政府に選ばれた45歳以下のトップクラスの科学者)の王輔臣氏は、「人材は中国の発展において用いても使い切れないほどの最大の富鉱であり、きまった形にこだわらず、各方面の人材革新に上手く用いて、多くの人の知恵を集めてこそ、世界を変え、未来を変えることができるとの見方を示している。

 

(新華社より)

 

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国家科学技術大賞から中国のイノベーション動向を見る

新華網日本語 2017-01-10 15:56:54

  新華網北京1月10日(新華社記者/陳芳、余暁潔、胡喆) 9日、会場が熱気に包まれる中、習近平総書記は2016年度国家最高科学技術賞を受賞した趙忠賢院士及び屠呦呦研究員に奨励証書を授与した。1999年から国家科学技術奨励制度に大幅な改革が実施されて以降、27人の傑出した科学者が中国科学技術界の最高栄誉とされる国家最高科学技術賞を手にした。

  「高峰」はどれほど高いのか、「追随」、「並走」、「リード」を次々と達成

  第4世代移動通信システムのコア技術及びアプリケーション(4G)が2016年度国家科学技術進歩賞特等賞を受賞した。4G移動通信技術は世界的に技術と産業競争の制高点であり、2008年に導入されて以降、中国は「次世代ブロードバンド無線移動通信ネットワーク」において、「2Gの追随」、「3Gの突破」から「4Gでの並走」といった飛躍を遂げ、世界の2大主流4G通信規格の一つを提供している。

  4Gモバイル通信から北斗衛星測位システムまで、コア技術で束縛された状態から、科学的「高峰」で一席を占めるまで、この17年間に国家科学技術賞は国内科学技術分野における最高の輝かしい殿堂として、世界一流と肩を並べ、さらには記録更新を実現するなどの「高峰」を築き上げてきた。一部の重大科学技術成果は千億元級の産業に成長し、世界の産業構造を大きく変化させた。

  「オリジナル」の難しさ、十年鳴かず、一たび鳴けば世の人を驚かせる

  清流の水が澄んでいるのは源から湧水が流れているから。基礎研究はまさに科学技術強国を支える「イノベーションの源」と言える。

  厳しい環境にある大亜湾原子力発電所の原子炉にしても、40年にわたり研鑽を積んできた高温超伝導の研究にしても、現在の北京電子陽電子衝突型加速器(BEPC)の国際先端水準にしても、多くの自然科学分野の基礎研究で壁を突破し、中国の科学技術イノベーションに持続的な「原動力」を提供してきた。

  半分の空を支える女性の快挙:女性科学者が国家最高科学技術賞を初受賞

  抗マラリア薬のアルテミシニン(中国語で青蒿素)は、数百万人を救った。米国のアルバート・ラスカー医学研究賞からノーベル医学生理学賞の受賞まで、屠呦呦氏の名前は今度は中国科学界の最高栄誉と繋いで注目を集めた。

  女性の受賞者は毎年もいるが、今年の女性受賞者はとりわけ際立っていた。15項目のプロジェクトが女性に指導され、初の女性科学者が指揮をとった科学技術進歩賞特等賞、3項目の科学技術進歩賞一等賞などを女性が受賞しており、多くの受賞プロジェクトチームでは女性メンバーが半数を占めた……彼女たちの研究成果は、男性にも引けを取らないものと称されている。

  「地に足が着いている」がどれほど深いか:黒い土地に根を下ろし、無人区を耕作する

   青海チベット高原での生態系の回復から新疆ウイグル自治区エリアでの綿花の生産まで、淋しく静まり返った奥深い場所で、また綿花栽培を行う畑の中で、科学研究者は「堅守」とイノベーションにより、人民に属する土地での科学技術イノベーションの成果を作り上げた。

   中国科学院の北西高原生物研究所の趙新全教授は、長年にわたり高標高地域での研究を堅持し、青海チベット高原三江地域における生態系の安全と保護のために卓越した貢献を行ってきた。趙教授の主宰する三江源地域の生態系回復プロジェクトは、このたび国家科学技術進歩賞二等賞を受賞した。

  「民衆の革新」がどれほど盛んか:「国家チーム」「国内外の科学者の連合軍」が大いに協力

   多くの人が集まるとよい知恵が生まれる。中国は高等教育を受けたか専門技能を持つ人材1億7000万人余りを擁する。科学技術の進歩の道を経て、民衆による革新やクラウドソーシングは「目新しいこと」ではなくなった。科学者チーム間の協力だけでなく、国と国の間の科学協力が近年中国でもしだいに顕著になっている。

   今年の中華人民共和国国際科学技術協力賞を受賞した外国人科学者や国際組織が、中国の関連分野での研究における急速な発展を促進した。量的変化から質的変化まで、随行からリードまで。グローバルイノベーションという競技の場において、中国は重大でオリジナリティーある科学成果を現した。華東理工大学の教授で長江学者(中国政府に選ばれた45歳以下のトップクラスの科学者)の王輔臣氏は、「人材は中国の発展において用いても使い切れないほどの最大の富鉱であり、きまった形にこだわらず、各方面の人材革新に上手く用いて、多くの人の知恵を集めてこそ、世界を変え、未来を変えることができるとの見方を示している。

 

(新華社より)

 

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