バイオテクノロジーなどの分野で、中国が世界をリードする可能性が最も高い――。スイスの世界的金融コングロマリット、クレディ スイスは2日に開いた中国投資フォーラムでこうした見方を明らかにした。
同社の中国担当アナリスト、陳昌華(ヴィンセント チャン)氏は、「この15年間で中国の科学技術水準は多くの国を上回るまでになった。技術を受け入れる側から生み出す側になり、世界をリードする企業も数多く誕生した。中国のイノベーションを起こすポテンシャルは極めて高く、決して侮れるものではない」と指摘した。
バイオテクノロジー(遺伝子、乾細胞)のほか、ビッグデータや人工知能(AI)、モノのインターネット(IoT)、新エネルギー自動車などの分野で世界をリードする可能性があるとしている。
クレディは、中国のバイオメディカルとバイオシミラー(バイオ後続品)は医薬品市場全体を上回るスピードで成長し、向こう5年以内に年平均成長率は20%以上に達すると予想した。
ビッグデータについては2020年に920億元市場に成長する見通しだとしたほか、IoTについても中国に新たな潮流をもたらし、ハードウェアやソフトウェア、サービス、インフラ業界の技術の需要を増加させるとした上で、2016年~2020年の年平均成長率は13%に達すると予測。新エネルギー自動車については、中国の自動車市場で成長ポテンシャルの最も高い分野だとした上で、2020年までに中国国内の保有台数は152万台に、普及率は5.1%に達するとの見方を示した。
クレディの中国A株担当ストラテジストの陳李氏は、深セン証券取引所にはこうした分野の企業が数多く上場しているが、「深港通」(深センと香港の株式取引の相互乗り入れ)が近く開通すれば、外国人投資家の買いが入るようになると指摘。「滬港通」(上海と香港の株式取引の相互乗り入れ)では882銘柄が取引できるが、「深港通」では約1100銘柄が取引対象なり、幅広い銘柄を選択できるようになると述べ、先行きに期待感を示した。
(チャイナネット)
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