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質の高い発展には深いレベルでの改革·開放が必要
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2018-07-12 15:55:02 | 新華社 | 編集: 王珊寧

 【新華社北京7月12日】上海財経大学高等研究院「中国マクロ経済情勢分析・予測」課題グループがこのほど発表した「2018年中国マクロ経済情勢分析・予測年中報告書」では、2018年以降、中国の経済運行はほぼ安定しており、工業企業の利益が拡大し、雇用は安定な情勢をみせ、物価もほぼ安定した水準で推移していると指摘し、多くの不確定性要素が次第に現われ、増大しているものの、通年の経済成長率は6・8%前後に達する見通しだとの見解を示している。経済参考報が伝えた。

 

 ▽上半期の経済は安定の中で不安感

 報告書は、2018年以降、中国の経済運行はほぼ安定しており、インフラ投資の大幅な減速により内需への投資が伸び悩んでいるものの、輸出入が比較的高い成長を維持し、製造業の投資を支援する存在となり、不動産の在庫と販売の比率が歴史的にも低い水準であることも、不動産への開発と投資を後押ししたと指摘している。

 だが、多くの不確定要素が次第に顕在化してきた。消費の持続的な減速により企業経営の活力が低下してきた。また、金融システムの構造的問題も未解決だ。外部環境をみれば、中・米貿易摩擦の激化が輸出入の不確定性を増し、ドル指数急騰などの要素に加え、人民元安の圧力が増大している。

 

 ▽2018年のGDP実質成長率は約6・8%

 課題グループが上海財経大学高等研究院の中国マクロ経済予測モデルによる分析を行った結果では、2018年の国内総生産(GDP)実質成長率は約6・8%に達している。CPI(消費者物価指数)は1・8%、PPI(生産者物価指数)は3・4%、消費は9・3%、投資は6・5%、輸出は12・2%、輸入は21・2%と、それぞれ拡大する。

 投資情況、世界貿易摩擦、家庭債務などの国内外経済条件の変化を加味して得られた予測結果では、2018年の中国マクロ経済全体は平穏だが、内部・外部ともに不確定性の大きさが目立ったという。

 国内外の経済環境では不確定性が顕在化しており、とりわけ中米貿易摩擦が深刻化するいま、外部リスクに対応するには、合理的かつ十分な流動性を維持し、金融市場改革を深める前提の下、財政政策の役割を発揮し、財政・税制体制改革を深める必要がある。

 

 ▽より高い水準の対外開放により経済の質の高い発展を推進

 課題グループは、中国が質の高い発展を重視する段階に入っていることや世界経済の不確定性の増加により、財政や通貨政策への過度な依存では体制的・構造的問題を解決できず、短期的なリスク予防と中長期的で持続可能な発展を結びつける必要があるとの認識を示している。中国の国内経済に現れる難題と世界政治・経済環境に生じる大きな変化から、われわれに改革開放を堅持する必要性と緊迫性を実感させる。

 短・中長期的な視点からみて、課題グループは、中国が高いレベルでの対外開放政策を通じ、制度改革の深化を促し、更に経済の穏やかな成長と質の高い発展を実現する必要があると指摘している。

 

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質の高い発展には深いレベルでの改革·開放が必要

新華網日本語 2018-07-12 15:55:02

 【新華社北京7月12日】上海財経大学高等研究院「中国マクロ経済情勢分析・予測」課題グループがこのほど発表した「2018年中国マクロ経済情勢分析・予測年中報告書」では、2018年以降、中国の経済運行はほぼ安定しており、工業企業の利益が拡大し、雇用は安定な情勢をみせ、物価もほぼ安定した水準で推移していると指摘し、多くの不確定性要素が次第に現われ、増大しているものの、通年の経済成長率は6・8%前後に達する見通しだとの見解を示している。経済参考報が伝えた。

 

 ▽上半期の経済は安定の中で不安感

 報告書は、2018年以降、中国の経済運行はほぼ安定しており、インフラ投資の大幅な減速により内需への投資が伸び悩んでいるものの、輸出入が比較的高い成長を維持し、製造業の投資を支援する存在となり、不動産の在庫と販売の比率が歴史的にも低い水準であることも、不動産への開発と投資を後押ししたと指摘している。

 だが、多くの不確定要素が次第に顕在化してきた。消費の持続的な減速により企業経営の活力が低下してきた。また、金融システムの構造的問題も未解決だ。外部環境をみれば、中・米貿易摩擦の激化が輸出入の不確定性を増し、ドル指数急騰などの要素に加え、人民元安の圧力が増大している。

 

 ▽2018年のGDP実質成長率は約6・8%

 課題グループが上海財経大学高等研究院の中国マクロ経済予測モデルによる分析を行った結果では、2018年の国内総生産(GDP)実質成長率は約6・8%に達している。CPI(消費者物価指数)は1・8%、PPI(生産者物価指数)は3・4%、消費は9・3%、投資は6・5%、輸出は12・2%、輸入は21・2%と、それぞれ拡大する。

 投資情況、世界貿易摩擦、家庭債務などの国内外経済条件の変化を加味して得られた予測結果では、2018年の中国マクロ経済全体は平穏だが、内部・外部ともに不確定性の大きさが目立ったという。

 国内外の経済環境では不確定性が顕在化しており、とりわけ中米貿易摩擦が深刻化するいま、外部リスクに対応するには、合理的かつ十分な流動性を維持し、金融市場改革を深める前提の下、財政政策の役割を発揮し、財政・税制体制改革を深める必要がある。

 

 ▽より高い水準の対外開放により経済の質の高い発展を推進

 課題グループは、中国が質の高い発展を重視する段階に入っていることや世界経済の不確定性の増加により、財政や通貨政策への過度な依存では体制的・構造的問題を解決できず、短期的なリスク予防と中長期的で持続可能な発展を結びつける必要があるとの認識を示している。中国の国内経済に現れる難題と世界政治・経済環境に生じる大きな変化から、われわれに改革開放を堅持する必要性と緊迫性を実感させる。

 短・中長期的な視点からみて、課題グループは、中国が高いレベルでの対外開放政策を通じ、制度改革の深化を促し、更に経済の穏やかな成長と質の高い発展を実現する必要があると指摘している。

 

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