【新華社北京7月12日】中国国務院新聞弁公室がこのほど発表した「中国と世界貿易機関」白書は「世界貿易機関(WTO)加入後、中国はしっかりした知的財産権保護法律体系を築き上げ、知的財産権保護のための法執行を強化し続け、知的財産権保護で著しい効果を上げている」と指摘した。
清華大学法学院の楊国華教授は「これはWTO加盟の約束を果たし、国際経済協力を促すための必然的な施策で、イノベーションを奨励し、中国経済の競争力を高めるための内在的な要請でもある」と述べた。
楊国華教授によると、WTO「知的所有権の貿易関連の側面に関する協定」(TRIPS)と知的財産権に関する中国の対外約束を果たすため、中国は「著作権法」や「商標法」「特許法」などの主な知的財産権保護法を改正、併せて一連の行政法規を制定した。 中国は知的財産権の法律体系を整備するのと並行し、行政や司法の分野で知的財産権保護の取り組みを強化している。
「護航」や「清風」「竜騰」「剣網」など一連の特別法執行キャンペーンは知的財産権侵害に対する大きな抑止力になっている。知的財産権に関する民事、行政、刑事事件の裁判を一つにする改革を全面的に実施、3つの知的財産権法院(裁判所)と複数の知的財産権法廷を相次いで設立、司法による知的財産権保護の水準を常に高めている。
楊国華教授は「中国は知的財産権保護で内外企業を同一視する。知的財産権の立法や行政、司法において、中国は海外企業を差別しない」と述べた。
2017年は中国の発明特許出願件数が138万2千件で、7年間連続で世界首位を維持。出願者の約10%が外国の法人や個人で、外国からの発明特許出願件数は13万6千件で、2001年の3万3千件の4倍以上となった。
同時に、中国はますます非中国企業同士の特許訴訟の重要な地点に選ばれている。理由は訴訟当事者が中国では公正に取り扱われると思っているためだ。 世界知的所有権機関(WIPO)の王彬穎事務局次長は「知的財産権保護に対する中国の重視が日々増すことは中国と世界経済の繁栄や発展を促す」と述べた。
WIPOが発表した「グローバル·イノベーション·インデックス2017」によると、知的財産権創造分野での成果により、中国イノベーション・インデックスは世界22位に入り、トップ25に入った唯一の中所得国となった。 中国の中核著作権産業やインターネット中核著作権産業の規模は年々急成長。多くの科学技術イノベーション企業が台頭している。国内総生産(GDP)に占める特許集約型産業の2015年の増加値は12・4%まで上昇した。
中国の効果のある知的財産権保護は海外権利者にも大きな利益をもたらしている。中国が対外支出した知的財産権使用料は2001年の19億元(1元=約17円〉から2017年に286億ドル(1ドル=約111円)に達した。中国は知的財産権の国際取引で200億ドル以上の赤字を計上している。
中国国家知識産権局の申長雨局長は「中国は知的財産権保護を緩めるどころか、強化していく。今後、①知的財産権に関する共同法執行を積極的に推進②知的財産権侵害の罰則的な賠償制度の整備を進め、使い勝手がよく、効率が高く、コストが低い権利擁護ルートの構築を急ぎ③開かれ、包摂的、かつ均衡が取れ、効果的な知的財産権国際ルールの整備を積極的に推進していく」と述べた。
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