【新華社北京7月12日】中国国務院弁公庁はこのほど、中国商務部、外交部、国家発展改革委員会、工業・情報化部、財政部など20部門による「輸入拡大による対外貿易の均衡発展促進に関する指導意見」(意見)を伝達した。中国にとって、輸入拡大に向けた最新のトップダウン形式の文書となる。意見は①輸入構造の適正化による生産消費の高度化、②海外市場構造の合理化、③多様な形式の役割を積極的に発揮すること、④貿易の自由化・円滑化を図る条件の改善など4方面に及ぶ15の具体策を打ち出した。経済参考報が伝えた。
輸入構造の適正化による生産消費の高度化について、意見は国民生活にかかわる製品の輸入を支援し、消費の高度化と供給の質向上のニーズに応える。一部商品の輸入税を引き下げ、輸入手続きを簡素化し、着実に国民生活水準の向上を図る。免税店政策を整え、免税対象品の輸入を拡大。新興のサービス貿易を大いに発展させ、建築設計、商業貿易・物流、コンサルティングサービス、研究・開発・設計、省エネ・環境保護、環境サービスなど生産的サービスの輸入を拡大。構造転換の発展に役立つ技術・設備の輸入を拡大し、農産物、資源的製品の輸入を増やす。
海外市場構造の合理化について、意見は「一帯一路」沿線国との提携を強め、多国間貿易協力メカニズムの役割を十分に発揮し、「一帯一路」関連国を重要な輸入ルートと位置付ける。自由貿易区戦略の実施に拍車を掛け、積極的に関連国家と地域の自由貿易区に関する交渉を進め、周辺国に立脚し、「一帯一路」に波及させ、グローバルな高規格の自由貿易区ネットを構築する。
貿易の自由化と円滑化の条件を改善する具体策として、①輸入促進プラットフォーム(基盤)を築き上げ、強力なリーダーシップがとれる国家輸入貿易促進革新・モデルエリアを育てる②輸入・通関手続きを合理化し、輸入貿易の円滑化水準を高める③輸入の制度的コストを引き下げ、不合理な費用をなくすなどーが挙げられた。
注目に値するのは、意見が生産と消費が輸入の重点であることを明確化した点だ。業界専門家によると、中国経済の構造転換が進む中、消費と産業の高度化を実現するには、輸入拡大は必至の情勢だ。
対外経貿大学中国世貿組織研究院の屠新泉院長は取材では、輸入を通じ国民の需要を満たすことができる。これも政府による国民のための福祉だと語った。
当社のコンテンツは著作権法によって保護されます。無断転用、複製、掲載、転載、営利目的の引用は禁じます。
推薦記事: