【新華社東京7月12日】中国の自然風景や社会の様子を版画で表現した「江西省新余市版画展」が10日、東京の中国文化センターで始まり、江西省の文化関係者や中日の版画家らを招いて開幕式が行われた。
江西省文化庁市場処の劉小平処長はあいさつで、新余市は長い版画制作の歴史があり、1980年代以降、中国全土の版画作品に影響を与える優れた作家を多く生み出してきたと紹介。今回の展覧会を契機に中日間の版画芸術交流をいっそう促進し、互いに切磋琢磨してほしいと期待を示した。
江西省新余市美術館の葉志人副館長は取材に対し、新余版画は1930年代に魯迅が提唱した中国新興木版画運動を起源とし、1949年の解放後大きく発展したと紹介。新余版画には地域性が際立つ独自のスタイルはまだ確立されていないものの、現在、全国規模のコンテスト入賞者の約半分は江西省の版画家が占めるほど、版画制作が盛んな地域だと述べた。
会場には江西省の版画家24人による作品40点を展示。なかでも、新余版画をリードする著名版画家、陳祖煌氏の作品「春の潮」は、水しぶきを上げて木材が滑り落ちる様子を生き生きと描写し、作品の迫力や優れた技法は各方面から高く評価されている。
このほか、中国の農村風景や四季折々の人々の暮らしを表現した、素朴で温かみのある作品などが、大勢の来場者の関心を集めた。
中国文化センターは2018年を「江西省文化年」と位置づけ、江西省と協力して同省のさまざまな文化を紹介している。今回の展覧会はその第2弾で、土日祝日を除き20日まで開催される。
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