【新華社上海7月10日】中国の上海博物館は今年8月、スリランカで同国の研究団体や現地の博物館と協力し、40日間に及ぶ野外発掘を共同で行い、海上シルクロードに関する研究を実施することが明らかになった。
同博物館の楊志剛館長は「スリランカは海上シルクロードにおける要衝。史料によれば、鄭和は『西洋下り』の時スリランカを経由した。同地には鄭和船隊に関する記録や遺跡、伝説が残されている」と述べ、今回の発掘が上海博物館の考古チームの海外進出の第一歩になるとの見方を示した。
上海博物館の考古学研究部は2010年から2016年にかけて、同市青浦区の青竜鎮遺跡の考古調査と発掘を行った際、唐・宋の時代(618年~907年、960年~1279年)の磁器を大量に発見した。これにより、上海が唐・宋の時代からすでに海上シルクロードにおける重要な港の一つだったことが証明された。同遺跡は2016年、考古学における全国十大新発見に選ばれ、国内外で大きな反響を呼んだ。 楊氏は「スリランカを突破口とし、海上シルクロードの研究を進め、とりわけ『一帯一路』沿線の港湾都市の研究を進めることは、青竜鎮遺跡の発掘調査と呼応している」と語り、「一帯一路」をめぐる考古学調査は同博物館の重要業務であり、現在、詳細な計画を制定していると明らかにした。国内のシルクロードに関する発掘は現在、ほとんどが陸上に集中しており、同博物館の専門家は今回のスリランカ行きが海上シルクロードに関する考古学研究の空白を埋めるものになると期待されている。
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