【新華社上海7月4日】上海で開かれている「第3回世界商用前5G産業サミット」で7月2日、世界の第5世代移動通信(5G)発展が商用前の重要段階に入り、各国が2020年までの商用サービス開始を目指していることが明らかになった。
中国通信企業協会通信ネットワーク運営専門委員会の靳東浜主任は、世界の5G発展が現在、商用前の重要段階に入っており、各国が標準を統一し、共通認識に達していると述べた。3GPP(移動通信システムの規格策定を行う標準化団体)の仕様を規定する全体会合「3GPP Plenary」が6月14日、5G NR(New Radio)「スタンドアローン」ネットワーク機能の凍結を全会一致で承認したが、これは5G初の標準が誕生したことを示しており、5Gの商用展開が全面的にラストスパート段階に突入したことを表すものとなった。
靳氏は「世界の主要国家における5G技術が現在、商用化への路線を着実に歩んでいる」と表明。韓国が2019年に5Gの商用サービス提供を計画しており、米通信大手AT&Tは今年、5Gブロードバンドサービスを提供。日本とEUでも2020年に5Gの商用サービスを提供する計画がある。
中国信息通信研究院(CAICT)の副院長兼中国IMT-2020(5G)推進グループの王志勤グループ長は、中国が率先して5G技術の研究開発試験を始め、今年すでに第三段階(システム検証)テストを行ったと表明。このテストの第一次規格を制定、発表し、5Gの商用前設備の研究開発やテストのための重要な標準を提供したと述べた。
世界の5G商用化プロセスは加速化すると同時に、いくつかの課題にも直面している。靳氏はその課題として▽多くの任務を果たすための時間的余裕がなく、主要各国はだいたい2020年に商用開始すると定めているが、標準の完成から産業の推進、商用化までわずか2年しか残されていないこと▽周波数帯に関する世界の協力の必要性があること▽5Gターミナルチップの研究開発がシステムより遅れを取っており、チップ技術が5Gの商用化計画の鍵を握っていることと、ネットワークデバイスでも標準の制定過程でいまだに多くの不確定要素が存在していること-の三つを挙げている。この他、5Gの商用化推進には産業チェーンの共同発展を強化する必要がある。
当社のコンテンツは著作権法によって保護されます。無断転用、複製、掲載、転載、営利目的の引用は禁じます。
推薦記事