【新華社北京3月15日】中国による「一帯一路(シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロード)」構想の提起以来、この構想に対する日本の態度や動向が一貫して注目を集めてきた。中国の習近平国家主席と日本の安倍晋三首相が、2017年7月のG20ハンブルク・サミット中に、「一帯一路」の枠組みのもとで協力・討議することで合意に達したことに伴い、日本各界の関心はプロジェクト構築への参与の可能性や具体的な商機へと移っていった。「一帯一路」構想をめぐって連携・協力を行う中日両国の機運は現在高まりつつある。
中国社会科学院日本研究所の徐梅研究員は、このように考えている。「一帯一路」に対する日本の態度が前向きに変化していることは、中日両国がこの枠組みのもとで互恵協力を行うために必要な前提条件であり、ある意味では、この構想理念への日本の認知や賛同も示している。地政学的リスクの上昇、米国による貿易保護傾向の高まり、中国共産党第19回全国代表大会以降に全面的開放の新構造形成の推進及び日本の国内構造改革の積極的な推進といった情勢のもと、中日両国が経済貿易協力を一層強化する重要性と可能性は高まっており、両国は「一帯一路」の枠組みによって、利益の接点の創造・模索に努め、一部の分野および第三者市場での実務協力を模索する必要がある。
その主な方法としては、一、自己の優位性を発揮し、インフラ建設に共同で参与する。二、金融分野の協力を強化し、関連のサービスや環境を改善する。三、海外の資源市場を共同で開発し、エネルギーと環境保護分野の協力強化する。四、各種の物流ルートを利用し、経済貿易往来の効率を高める。五、海上での緊急救援協力メカニズムを構築し、海上輸送と海洋の安全を保障する、などが挙げられる。
徐梅研究員は、「世界は大きく変動し、挑戦に満ちた時期に入っている。グローバルな経済大国及び地域大国として、中日両国は重責を担っている。相互信頼を深め、両国関係の良性の発展を促進することで合力を形成し、アジアの相互接続の社会基盤を固める必要がある一方で、『一帯一路』の枠組みによって実務協力を行い、地域の一体化を共同で促進し、人類運命共同体を共に構築する必要がある」と指摘し、「中国と日本は、このようなプロセスの中で自国を一層改善し、持続的に発展させることができるだろう」との見方を示した。
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