【新華社香港１２月２７日】世界はアジア太平洋地域を見ており、アジア太平洋地域は中国を見ている。２０１７年のアジア太平洋地域の構造において、中国の役割がさらに顕著となった。「安定器」、「推進者」、「提唱者」……これらは中国の役割に対する形容詞であり、どれも「中国の貢献」をはっきりと示している。
協力・ウィンウィンの新型国際関係、「親・誠・恵・容（親しくすること、誠実に付き合うこと、互恵を目指すこと、寛容な姿勢を貫くこと）」の周辺外交理念、共同・総合・協力・持続可能なアジアの安全保障観……中国の理念・中国の知恵・中国の計画はアジア太平洋地域で強い共鳴を呼び起こしており、アジア太平洋地域の夢と中国の夢は１つに融合している。
南中国海某海域で戦備パトロール任務を遂行する中国海軍の兵士が国旗掲揚式を行っている。（新華社記者／邢広利）
アジア太平洋地域は、この地球上で発展が最も活発な地域であるだけでなく、安全保障の問題が最も深刻な地域の一つでもある。アジア太平洋地域の長期にわたる安定をどのように実現するのか？中国は「安定器」の役割を果たした。
今年初め、中国は初めて「中国のアジア太平洋安全協力政策」を発表し、アジアの安全保障観を系統的に論述した。西側諸国の冷戦思考、ゼロサムゲーム、武力に頼る古い安全理念とははっきりとした対照を成しており、幅広い賛同を得た。
南中国海問題において、中国は地域外勢力の妨害を極力排除し、「変動しやすく複雑な状態」から「穏やかで波風の立たない状態」へと情勢の方向転換を促した。１１月に開かれた第２０回中国－東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）（１０＋１）首脳会議は、「南中国海における行動規範（ＣＯＣ）」の条文交渉をスタートさせると発表した。中国と南中国海周辺諸国は平和・友情・協力の海を共同で構築する新たなスタートを切った。
朝鮮半島情勢において、中国は全力で平和を促進し、「双軌並行（非核化プロセスと半島平和協定交渉の同時進行）」構想を基礎として、朝鮮の核ミサイル活動の一時停止と米韓による大規模な合同軍事演習の一時停止という「２つの一時停止」を提唱した。同時に、多方面で調停を進め、朝鮮半島の戦乱を断固として阻止している。
「中国のアジア太平洋安全協力政策」白書中国語版と英語版。（新華社記者／陳曄華）
開放的、包摂的、あまねく恩恵のある、均衡的かつウィンウィンの経済グローバル化理念は、挫折にぶつかっているグローバル化に「強心剤」を注入した。２０１７年、中国の理念のリードのもと、アジア太平洋地域は引き続き経済一体化の方向に向かって疾走した。
地域の側面では、中国はＡＰＥＣダナン会議上でアジア太平洋地域の経済一体化の進展を強力に推進し、安定した舵を取り、方向を導き、基調を定める「屋台骨」の役割を果たした。会議はアジア太平洋自由貿易区の建設を全面的、系統的に推し進めることを決定し、アジア太平洋経済体に「精神安定剤」を投与した。
次の地域の側面として、中国は第２０回ＡＳＥＡＮ－中日韓（１０＋３）首脳会議で東アジア経済共同体の構築を推進する重要な提案を提出し、共同体構築のルートマップを描き出し、首脳陣の積極的な反応を得た。中国とＡＳＥＡＮの一体化はより新しいステップへと踏み出した。ＡＳＥＡＮは初めて、その全体発展計画を中国の発展戦略との接続についての正式文書を発表し、『ＡＳＥＡＮ相互接続総合計画２０２５』を「一帯一路（シルクロード経済ベルトと２１世紀海上シルクロード）」構想と接続させた。
アジア太平洋経済協力会議（ＡＰＥＣ）第２５回非公式首脳会議がベトナムのダナンで閉幕。（新華社記者／李鵬）
人類運命共同体を構築していく過程で、中国の夢とアジア太平洋地域の夢は互いに密接な関係にある。中国が提唱している中国－ＡＳＥＡＮ運命共同体、アジア太平洋運命共同体などの理念はいち早く周辺国家に伝えられた。
１１月、アジア太平洋経済協力会議（ＡＰＥＣ）第２５回非公式首脳会議がベトナムのダナンで開催され、アジア太平洋運命共同体を構築するとの中国の声は主旋律となった。会議宣言には中国が提出した政策、インフラ、貿易、金融、民心の交流をスムーズにする「五通」（政策の意志疎通〈政策溝通〉、インフラの相互連結〈設施聯通〉、貿易の円滑化〈貿易暢通〉、資金の融通貿易暢通〈資金融通〉、国民間の相互交流〈民心相通〉，総称して「五通」）理念が織り込まれ、アジア太平洋運命共同体の構築に共に力を尽くすことを約束した。
「以心相交者、成其久遠（心を以て相交わる者は、その友情が長く久しいものとなる）」。発展の原動力に満ち、世界と苦楽を共にする中国は必ず、アジア太平洋地域と世界のためにより多くのチャンスを生み出し、いっそう大きな貢献をするであろう。（アジア太平洋総局副総局長 陳瑤）
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