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トランプ大統領はなぜ3つの新年外交攻勢を繰り広げるのか
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2018-01-05 13:36:49 | 新華社 | 編集: 王珊寧

米トランプ大統領(資料写真)

  【新華社北京1月5日】パキスタンを「対テロ作戦が不十分である」と非難し、イラン国内デモについて干渉的な言論を述べ、パレスチナへの援助を停止すると脅し……2018年が明けて早々、米トランプ大統領は新たな外交攻勢を即座に繰り広げている。

  過去一年間、トランプ大統領は一つずついくつかの公約を果たした。「米国優先」を打ち出し、「脱退」政策に従事し、国境を取り締まり移民改革を推し進め、税収改革を実施するなどだ。しかしトランプ大統領にとって、いくつかの難題、特に反テロ作戦、イラン核合意、パレスチナ問題はまだ解決に至っておらず、これらはトランプ大統領が新たな一年の外交において進展を目指す3つの点である。

  第一は反テロだ。2017年、南アジア新政策の発表と前後して、トランプ大統領は幾度もパキスタンを非難した。その後、パキスタンが米国人人質の救助に協力したことにより、トランプ大統領は多くの賛辞を述べたが、口で何を言おうと、トランプ政権の主な目的は依然として米国の反テロ作戦を援助するようパキスタンを促すことである。

  第二はイラン核合意だ。同核合意はまもなく一つの重要な節目を迎えようとしている。1月12日までに、ホワイトハウスはイランが核合意を順守しているかどうか、さらにイランに対して新たな制裁を課すべきかどうかを再度決定しなければならない。

  トランプ大統領はイラン国内のデモ活動を利用し、イラン核合意問題を持ち出した。現状から見ると、トランプ大統領は2018年にイラン核合意の件で言いがかりをつけ、この合意を救うための空白期間はいっそう短くなるだろう。

  第三はパレスチナ問題である。トランプ政権がエルサレムをイスラエルの首都と認め、大使館移転計画に着手したことにより、パレスチナは米国との交渉を拒否している。トランプ大統領は国連近東パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)への出資停止をちらつかせて、パレスチナが交渉のテーブルに戻るよう強要しているのである。

  米国メディアは、トランプ大統領が政権を握ったこの一年、その外交戦略と政策は基本的に形成され、「米国優先」、「競争思考」、「利益至上」がその外交戦略の幾つかのキーワードであるとみなしている。

  2017年、米国政府は激しく方向転換し、たて続けに国際多国間組織を脱退し、保護主義政策を推進している。これは国際社会の憂慮を引き起こし、米国の多くの盟友でさえも困惑と不安を感じている。2018年新年早々、米国は外交に再度力を注いでおり、地域と世界情勢に新たな影響とさらに多くの不確定性をもたらすことは必至だろう。

 

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トランプ大統領はなぜ3つの新年外交攻勢を繰り広げるのか

新華網日本語 2018-01-05 13:36:49

米トランプ大統領(資料写真)

  【新華社北京1月5日】パキスタンを「対テロ作戦が不十分である」と非難し、イラン国内デモについて干渉的な言論を述べ、パレスチナへの援助を停止すると脅し……2018年が明けて早々、米トランプ大統領は新たな外交攻勢を即座に繰り広げている。

  過去一年間、トランプ大統領は一つずついくつかの公約を果たした。「米国優先」を打ち出し、「脱退」政策に従事し、国境を取り締まり移民改革を推し進め、税収改革を実施するなどだ。しかしトランプ大統領にとって、いくつかの難題、特に反テロ作戦、イラン核合意、パレスチナ問題はまだ解決に至っておらず、これらはトランプ大統領が新たな一年の外交において進展を目指す3つの点である。

  第一は反テロだ。2017年、南アジア新政策の発表と前後して、トランプ大統領は幾度もパキスタンを非難した。その後、パキスタンが米国人人質の救助に協力したことにより、トランプ大統領は多くの賛辞を述べたが、口で何を言おうと、トランプ政権の主な目的は依然として米国の反テロ作戦を援助するようパキスタンを促すことである。

  第二はイラン核合意だ。同核合意はまもなく一つの重要な節目を迎えようとしている。1月12日までに、ホワイトハウスはイランが核合意を順守しているかどうか、さらにイランに対して新たな制裁を課すべきかどうかを再度決定しなければならない。

  トランプ大統領はイラン国内のデモ活動を利用し、イラン核合意問題を持ち出した。現状から見ると、トランプ大統領は2018年にイラン核合意の件で言いがかりをつけ、この合意を救うための空白期間はいっそう短くなるだろう。

  第三はパレスチナ問題である。トランプ政権がエルサレムをイスラエルの首都と認め、大使館移転計画に着手したことにより、パレスチナは米国との交渉を拒否している。トランプ大統領は国連近東パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)への出資停止をちらつかせて、パレスチナが交渉のテーブルに戻るよう強要しているのである。

  米国メディアは、トランプ大統領が政権を握ったこの一年、その外交戦略と政策は基本的に形成され、「米国優先」、「競争思考」、「利益至上」がその外交戦略の幾つかのキーワードであるとみなしている。

  2017年、米国政府は激しく方向転換し、たて続けに国際多国間組織を脱退し、保護主義政策を推進している。これは国際社会の憂慮を引き起こし、米国の多くの盟友でさえも困惑と不安を感じている。2018年新年早々、米国は外交に再度力を注いでおり、地域と世界情勢に新たな影響とさらに多くの不確定性をもたらすことは必至だろう。

 

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