日本の総務省がこのほど発表した人口推計によると、日本では65歳以降の高齢者が3461万人に上り、総人口の27.3%を占めて、人数も割合も過去最高を記録したという。女性では65歳以上が30.1%を占め、初めて3割を超えた。男性は24.3%だった。日本の国立社会保障 人口問題研究所の予測では、2030年には65歳以上の高齢者の割合は31.5%に達するという。人民日報が伝えた。
共同通信社の報道によれば、日本の高齢者の割合は多くの欧米諸国を上回る。たとえばイタリアは22.7%、ドイツは21.4%だ。日本の後期高齢者医療制度に加入する75歳以上の高齢者は1697万人で総人口の13.4%を占め、高齢化問題の深刻さをうかがわせる。日本でこれほど急速に高齢化が進んだのは、医療技術の進歩により寿命が延びたこと、出生率の低下で高齢者の割合が高止まりしていることが原因だ。
高齢化の圧力を受けて、日本は労働力不足や社会保障費の膨張といった喫緊の課題に直面している。厚生労働省の発表によると、15年度に全国の医療機関に支払われた医療費は41兆5千億元に上り、過去最高を更新した。高齢化と高価格の新薬の登場が日本の財政にとって大きな負担になっている。
高齢化が社会に与える圧力を緩和し、労働力不足の問題を解決するため、日本政府は13年4月に「高年齢者雇用安定法」を改正し、企業は60歳を超えた高齢者を継続雇用する義務があると規定し、高齢者の就業を推進した。日本の高齢をテーマにした学会によると、今の高齢者は20年前の高齢者に比べてエネルギッシュで、まだまだがんばりたいと考える高齢者は雇用かボランティアの形で社会活動に積極的に参加するのがよいという。調査によれば、15年には高齢者で仕事をしている人は約730万人に上り、この数字は12年連続で増加している。現在、大中小さまざまな企業で活躍する高齢者は約360万人を数え、このうち74.2%はパートかアルバイトでの雇用だ。高齢者は退職しても隠居せず、雇用率は21.7%に上り、米国の18.2%やカナダの12.8%を上回る。分析によると、高齢者の就業者数の増加は、日本の国内消費の振興にプラスになるという。
(人民網日本語版)
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