新華網東京9月27日(記者/沈紅輝)日本の安倍首相は26日、日本の臨時国会で施政方針演説を行い、その内容は経済、外交及び安全保障といった多数の方面に及んだ。野党は安倍首相の演説内容に対し、重点が全くなく、「大変誠意のない」ものだと批判した。
経済政策について、安倍首相はすべての政策ツールを活用して、「アベノミクス」をより一層、加速し、デフレ脱却を最大限に加速すると述べた。安倍首相はまた、人口を増加させるために、育児、介護などの分野の支援体制を強化し、就業方式の改革を重点的に推進し、日本企業の勤務時間が長すぎる現状を改善していくと述べた。
外交及び安全保障政策について言及した際に、安倍首相は日本の外交と安全保障の基軸は日米同盟で、これは不変の原則であり、日米の連帯感をより一層、強化し、世界的な課題に共同で対処していくと表明した。日ロ関係について、安倍首相は、ロシアのプーチン大統領の年内の訪日を実現し、領土問題の交渉が進展するように促すと述べた。安倍首相はさらに「戦略的互恵関係」の原則に基づいて、大局から出発して、日中関係を改善すると述べた。
日本の明仁天皇が先日、テレビの録画映像を通じて談話を発表し、「生前退位」の意向を表明したことについて、安倍首相は国民の理解を得ると同時に、専門家を集めてさらに討論を行うと述べた。
また、日本国内で大きな議論を呼ぶ環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)は臨時国会の重要議題になっている。安倍首相は国会で同協定を早期に批准する方針で、農業の構造性改革を推進し、農民の所得を増大させたいと述べた。
野党の代表らは安倍首相のこの演説内容は「意味不明」だとして、相次いで批判した。日本の最大野党民進党の蓮舫代表は、安倍首相の演説は「八方美人」と言えるが、重点を一体、どの分野に置いているのか、国民にどういう意味を伝えたいのかがわからないと述べた。蓮舫代表はまた、「アベノミクス」を終了すべきだと述べた。
日本共産党の志位和夫委員長は、国会で自民党の憲法修正案に基づき、憲法修正について討論することを決して容認しないと述べた。演説で新安保法について言及していない件について、志位和夫委員長は「説明し難い事については、一言も提起しておらず、演説は大きな嘘だ。」と批判した。
共同通信社の評論文は次のように指摘した。日本経済は現在も尚、デフレを脱却しておらず、安倍政権の経済政策がますます多くの疑念を招いている状況の下で、安倍首相は「アベノミクス」を加速すれば経済を再建できるのは何故なのかについて十分な説明を行っていない。演説では日本社会が高い関心を寄せる「社会保障」問題に対し具体的な解決プランを提示しておらず、「重い話題を避け、軽い内容だけに触れた」という印象が残る。
(新華社より)
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