【新華社西安8月6日】中国陝西省林業庁は6日、同省漢中市のトキ国家級自然保護区管理局がこのほど、保護していたトキのひな9羽を放鳥したと明らかにした。6月から始まった放鳥は今回が4回目で、総放鳥数は28羽に達した。
6月以降、今年生まれたトキのひなが次々と巣立ちしたが、餌取りや適応能力の個体差、天候などのさまざまな要因のために、一部の体が弱いひなが病気になったり、けがを負ったりしていた。その状況を見た地元の人々が保護区に連絡し、保護区の専門家が保護し、応急処置に当たった。外傷がある個体や明らかに病気になった個体には対症療法を行い、体力が低下している個体には栄養を補給して、15日間隔離して飼育した後、完全に回復したところで野外に放した。
保護区では6月から7月にかけて、野生のトキの応急処置を70回行い、合計66羽(成鳥6羽、ひな60羽)を保護した。トキを保護した場所は同省の洋県や城固県の他、周辺の多くの県にわたっている。
トキの保護・放鳥ポイントは、保護区の中心地域である洋県溢水鎮木家河村にある。トキを良好な生息環境に放鳥するために、管理局はまず事前に水田を整備し、野生に返ったトキが1年を通して「食べ物と住む場所に困らない」ように環境を整えた。続いて農地に簡単なケージを設置して、放鳥前のトキをその中に入れて自然環境に慣れさせた。このようにして、人の手で保護し放鳥したトキがスムーズに自然に返れるようにした。
陝西省では現在、2500羽余りのトキが生息しており、その生息地の範囲は1万4千平方キロ余りに拡大した。全世界のトキの個体数は3千羽を超えている。
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