【新華社済南8月6日】中国が独自開発した神威E級スパコンのプロトタイプが5日、国家スパコン済南センターで正式に稼動した。もう1台のE級プロトタイプ「天河三号」もこれ以前に天津市で開発・配置を完了し、項目別検収を通過している。
演算速度がエクサフロップスに達するE級スパコンは、業界内で「次世代スパコン界の王者」と呼ばれている。2台の原型機の開発完了は、中国のスパコンがこの王者に向かってさらに一歩前進したことを示している。
山東省計算センター(国家スパコン済南センター)の楊美紅主任によると、神威E級プロトタイプのシステムは主にハードウェア、ソフトウェア、アプリケーションの三大システムで構成されている。プロセッサ、ネットワークチップ、ストレージ、管理システムなどのコアコンポーネントは全て国産化を実現した。「天河三号」E級プロトタイプは、3種の国産独自高性能コンピュータチップと通信チップを採用している。
専門家は、神威E級プロトタイプと「天河三号」E級プロトタイプが相次いで開発を完了したことで、中国E級スパコンの実質的な研究開発段階への加速が進むと見ている。
楊主任は「2020年下半期または2021年上半期には、完全独自開発で国際的先進レベルの次世代E級スパコンを作り上げる」としている。国家スパコン天津センターは、「天河三号」スパコンの研究開発を2020年に成功させるという。
国家スパコン済南センターはこれ以前に、中国で初めて純国産のCPU、システムソフトウェアによって構築した1ペタフロップの「神威・藍光」を配備しており、すでに7年稼働させている。現在、神威E級スパコンのプロトタイプの演算能力は「神威・藍光」の3倍に達しており、体積はわずか後者の9分の1、消費エネルギーは75%削減されたという。
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