【新華社ベルリン７月１１日】史明徳・駐独中国大使は１０日、独紙ハンデルスブラットで署名入り文章を発表、中国は自由貿易と多国間主義を支持するという確固たる立場を重ねて表明し、保護主義と一国主義に反対することは中独両国の経済発展と人々の幸福に特に重要な意味を持つとの認識を示した。
史氏は「保護主義と一国主義に断固として反対する」と題する同文章で、米国が現在、中国との貿易摩擦を一方的にあおり、さらにドイツなどの貿易パートナーを脅し続けていると強調。関税という棍棒を振り上げて各所で脅す貿易覇権主義は、時代の流れに逆行するもので、人々の支持を得られるものではないと批判した。
史氏はまた、現在の世界経済はこれまでになく一体となっており、中国は経済のグローバル化と世界の産業チェーンの重要な支援者、参加者であるため、輸出している製品の多くは中国国内の外資系企業が製造した製品だと指摘。米国による中国製品への課税は、実際には中国と米国系企業を含む各国企業に対する課税だとし、米国の措置が本質的に打撃を与えるのは世界の産業チェーンとバリューチェーンだと強調した。
米国の貿易で「損をしている」という主張に対し、史氏は、米国の対中貿易赤字は、米国の外貨準備不足や過度な消費などの経済構造問題と、ハイテク製品の対中輸出を長期的に規制してきたことにより引き起こされたと批判。中米貿易摩擦は中国の対外開放に影響を与えないとし、グローバル化の流れと逆行する動きと保護主義に対し、中国はむしろ改革開放をさらに不動のものにすると強調した。また、中国は今年に入り、金融や新エネルギー自動車などの分野で、市場参入や合弁会社の出資比率規制の緩和、輸入関税の大幅な引き下げなど新たな政策を次々と打ち出しており、今後もさらに多くの開放政策を出し、より魅力的な投資環境を作り出す方針だと語った。
そして史氏は、世界に目を向けると、世界はより多くの安定し責任を負うパートナーを必要としていると指摘。中国はドイツを必要とし、ドイツは中国を必要としており、中国はドイツを含む各国とともに、保護主義、一国主義という道理を無視し時勢に逆行する動きに断固として反対し、安定し予測可能なグローバル経済貿易環境の維持に尽力することを願っていると述べた。
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