【新華社ワシントン7月9日】中米両国の研究者はこのほど、稲の糖分含有量がトビイロウンカの羽根の長さに影響を与えると発表した。研究結果は新しい害虫対策を考える上でヒントになりそうだ。
学術誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」最新号に掲載されたこの研究は米ワシントン州立大学と中国計量大学によるもので、稲の糖分とアミノ酸の比率が、アジアで稲の主な害虫となっているトビイロウンカの羽根の長さを決定づけるとしている。
研究者によると、糖分とアミノ酸の比率は、稲の生育過程で絶えず変化しており、早苗の時期はブドウ糖の比率が低いため、トビイロウンカは遠くに飛ばなくても十分な栄養が得られ、羽根が短くなり、メスの卵巣は大きくなる。
研究では、稲が老化してブドウ糖の比率が増えると、トビイロウンカの羽根が長くなり、メスの卵巣が小さくなって新しい食べ物を探す準備を始めることが分かった。
研究者はまた、将来的には害虫を本来とは異なる形にさせることで、成虫になる前に駆除できるようになると述べた。
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