【新華社ロサンゼルス7月8日】米農業団体「ファーマーズ・フォー・フリー・トレード」は6日、二つの声明を発表し、米政府が同日に発動した340億ドル(1ドル=約110円)相当の中国からの輸入品への追加関税により、米国農家が深刻な影響を受けると指摘。トランプ政権に貿易戦争停止を呼びかけた。
一つ目の声明はイリノイ州の農家、ブレント・ビブール氏によるもので、同氏は単刀直入に「(今回の追加関税は)私のような大豆農家のポケットからお金を盗むようなもので、直接的な経済損失をもたらす」と述べ、また「中西部では人々の挫折感が急速に高まっている。我々は今すぐこの問題を解決しなければならない」と訴えた。
米国にとって中国は最大の大豆輸出市場であり、昨年の輸出総額は140億ドルに達している。ビブール氏は、貿易戦争は大豆農家の1年間の努力の成果を大幅に値引きするばかりか、米国農家の中国市場での機会喪失という深刻な影響をもたらすとの見方を示す。
もう一つの声明は「ファーマーズ・フォー・フリー・トレード」のブライアン・キュール事務局長の名義で発表された。声明は、ワシントンによる各方面での貿易戦争の挑発は、もともと生活が楽ではない米国農家にさらなる悪夢をもたらすだけだとしている。
キュール氏は声明で「多方面での貿易戦争の悪影響は日々蓄積され、顕在化しつつある。中国企業による大豆注文のキャンセルからメキシコへのチーズ輸出の急速な減少に至るまで、また鉄鋼・アルミニウム製品への高関税による農業設備価格の急騰など、経済損失を強いる出来事が全米農場を席巻している」と指摘した。
声明はまた「米国農家は関税ではなく貿易を求める」「農家はグローバルな競争で勝利を勝ち取ることを望んでおり、ワシントンの補助金と空手形で生活するつもりはない」「われわれは政府が貿易戦争を終結させ、新たな市場を開拓することを要求する」と訴えた。
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