【新華社北京7月7日】原料情報サービス大手の百川資訊の統計によると、電解金属マンガンのオファー価格は現在1トン当たり1万6200~1万6500元に集中している。業界関係者は、環境規制の厳格化のほか、電解金属マンガンの供給減少と生産再開の遅れにより、短期的には需給ギャップを埋められず、価格が依然として上昇の一途をたどっていると指摘した。
電解金属マンガンの価格が第2四半期(4~6月)に高騰したのは、主に供給減少や生産再開の遅れによる。製鋼所の最近の入札価格も電解金属マンガンの値上がりを後押しした。
金属関連情報を手掛ける上海有色金属網によると、寧夏で6月末の生産再開を目指していた大型工場の年間20万トンの生産能力が稼動しておらず、現在は長期契約履行を中心としている。
広西では、電解金属マンガンの生産量は通常通りだが、百色地区の一部の重要な鉱山は生産停止状態にある。環境規制の厳格化により、一部の小規模業者の生産が制限を受けている。
7月、大型製鋼所の多くはすでに入札価格を決定し、上げ幅はどこも1トン当たり1千元を超えた。このうち華東地域の大型製鋼所の電解金属マンガン(薄片)の仕入れ価格は1トン当たり1万5500元。6月より1300元高くなり、かなりの上げ幅となった。馬鞍山鋼鉄の電解金属マンガン(99・8%、薄片)の仕入れ価格は1トン当たり1万5900元で、同様に高水準だ。入札価格の上昇は電解金属マンガンの価格を押し上げる要因になった。
百川資訊のデータによると、電解金属マンガンの価格は6月下旬から上昇を続け、平均価格は6月20日の1トン当たり1万4261元から14・02%増の1万6261元に上がり、年初より1トン当たり計6千元上がった。
現在、電解金属マンガンの利幅は大きく、生産再開を図る企業は少なくない。しかし、電解金属マンガンはエネルギー消費が多く、環境汚染が激しい産業と見なされているため、企業への環境保護の圧力は大きい。ここ数年、業界再編が加速し、残った小規模工場は多くない。
百川資訊のアナリストは、エネルギー消費の多い産業を対象としたより厳しい電気料金差別化政策が導入されることで、業界全体のコストが上昇し、間接的に製品の価格を押し上げると予想されると述べた。電解金属マンガンとシリコンマンガンのコストは電力が約30%を占めるからだ。
現在、価格はすでに年初来高値となった。現在の供給不足の規模は限定的で、最近の価格急騰に隠れるリスクは無視できないと考える業界関係者もいる。
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