【新華社北京7月6日】長江デルタ地域は現在、デジタル経済産業クラスター作りに取り組み、今後の経済発展の新たな原動力を育てようとしている。記者が得た情報によると、長江デルタの各省(直轄市含む)は「長江デルタ地域一体化発展3カ年行動計画(2018~2020年)」(下記「行動計画」)などの指導的文書に基づき、近代化経済体系の建設に力を入れ、今後モノのインターネット(IoT)、ビッグデータ、AI(人工知能)、第5世代(5G)移動通信システム、集積回路などのコア産業を大いに発展させ、長江デルタ全域に広がるデジタル経済産業クラスターを構築し、長江デルタ地域の質の高い発展を推進する方針だ。経済参考報が伝えた。
上海、江蘇、浙江などの経済・情報化当局からの情報によると、長江デルタの各地は今後、手を携え、デジタル経済の発展推進に向けた一連の促進策を打ち出す。具体策として、モノのインターネット(IoT)、次世代インターネット、5Gなど次世代情報インフラの建設推進、地域内インダストリアル・インターネット・プラットフォーム作りによる企業のクラウド導入、電子情報・設備製造・バイオ医薬など重点産業の長江デルタでの試験展開・普及が挙げられた。 3大通信キャリアも長江デルタ地域のデジタル産業クラスターの建設に力を貸す。関連情報によると、3大通信キャリアは昨年から、モノのインターネット(IoT)、次世代インターネットのグレードアップなどを進めてきた。年内には、上海、南京、無錫などの主な都市での建設に取り掛かり、各種の情報サービスの提供を始める。上海、南京、杭州、蘇州などの地域での5Gの試行も確実に推進されている。3大通信キャリアの手配と長江デルタ各地政府の計画によると、試行が順調に進めば、長江デルタ地域は2019年に5Gネットワークの建設を始動し、2020年に全国に先駆けて商用サービスを開始することになる。
デジタル経済の好調な発展は経済発展の重要な推進力になる。中国社会科学院が発表した「中国ニューメディア発展報告書(2018)」によると、2017年の中国デジタル経済の規模は前年比20・3%増の27兆2千億元(1元=約17円)で世界2位に躍進した。中国国家情報センターが発表した「ビッグデータからデジタル中国の現状と未来を見る」と題した報告書では、中国のデジタル経済企業は京津(北京・天津)地域、長江デルタ地域、珠江デルタ地域、成渝(成都・重慶)地域、両湖(湖南・湖北)地域の5大集積地を築き上げている。うち、上海、江蘇、浙江はインフラレベル、産業成熟度、人材備蓄などの面での優位性が鮮明で、評価指数で全国上位に立った。デジタル経済の発展は産業自体の発展レベルの向上に役立つばかりでなく、地域経済全体にも活力を注入できる。
このほど開催された関連会議で、長江デルタ各地の関連当局と産業界の代表は、長江デルタの新たな一体化発展を促すには、デジタル経済という新たな生産要素を通じ、従来型産業の構造転換・高度化を実現し、さらに世界的な競争力を備えた産業クラスターと経済発展の新たな原動力を育てる必要があるという認識で一致した。
当社のコンテンツは著作権法によって保護されます。無断転用、複製、掲載、転載、営利目的の引用は禁じます。
推薦記事