【新華社北京7月6日】中国交通銀行金融研究センターはこのほど「2018年下半期中国マクロ経済金融展望報告」を発表した。これによると、中国経済の成長率は下半期にやや鈍化し、第2四半期は6・7%、第3四半期は6・6%、第4四半期は6・6%で、通年で6・7%前後を維持するとみられる。中国証券報が伝えた。
報告は、下半期のインフレ率が安定を保つと予想。生産者物価指数(PPI)と消費者物価指数(CPI)のシェーレ(鋏状価格差)現象は第3四半期も続き、第4四半期はやや狭まる見込みだ。PPI上昇は主に生産財類工業製品の価格上昇によるもので、人びとの生活とより密接にかかわる消費財類の価格の上昇幅は大きくない。国内需要の成長は穏やかで、今後CPIが顕著に反発する原動力はない。非食品価格は下半期、緩やかに上昇する見込みだ。通年CPIは前年比で2%前後上昇するものとみられる。PPIは第3四半期に上昇の勢いを続け、第4四半期には下落の可能性が高まり、通年の平均上昇幅は3・5%前後になるとみられる。
広義のマネーサプライ(M2)の伸びは安定化し、社会融資の伸びとの隔たりは狭まっている。信用貸付の安定的で比較的速い増加は、M2の安定化を促す。今後のM2の伸びに影響する要因としては主に(1)信用貸付による実体経済支援の強化を中心とする中国人民銀行(中央銀行)の調整政策(2)上半期より大きく強化されるとみられる下半期の財政支出(3)規定に合わない簿外融資が満期後に継続されないという圧力の存在(4)米国の利上げテンポが市場の予想を超え、欧州連合(EU)の量的緩和規模が縮小し、新興国の越境資金が流出する圧力が存在する可能性があること――の4つが挙げられる。
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