【新華社北京7月4日】ロス米商務長官は現地時間7月2日、米国は世界貿易機関(WTO)の改革が必要と考えているが、米国がWTOから脱退することについて議論するのは「時期尚早」との見解を示した。
ロス氏は同日、米ニュース専門放送局CNBCのインタビューに対し、米国はWTOには改革が必要であることを明確に示しているとし、WTOの改革の結果を待つ意向を示した。
米新興メディア「アクシオス」(Axios)はこれに先立ち、トランプ政権がWTOのルールを無視し、議会の同意を得ず他国に一方的に関税を課すことを可能とする法案をホワイトハウスが起草したことで、米国がWTOを脱退するとの憶測を呼んだと伝えた。一方、米国政府のリンゼイ・ウォルターズ報道官は、トランプ政権には同法案の成立を進める計画はないと答えた。
トランプ米大統領は先週、米国はWTOから「不公平」に扱われているとしつつも、WTO脱退を検討していないと表明した。
米国のニュースメディア「ポリティコ」は現地時間2日、米国がWTOを脱退するためには議会で合同決議案の通過が必要だが、米国下院が2000年と2005年にWTO脱退の合同決議案を否決したと伝えた。
米国の貿易専門家は、米国がWTOを捨てて単独主義に向かうなら、多角的貿易体制の有効性と信頼性を大きく損ない、米国と貿易相手国間で貿易摩擦のリスクが高まるだろうと警告した。
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