【新華社北京６月２３日】ヘイリー米国連大使は１９日、ワシントンで、米国が国連人権理事会から脱退すると表明した。ヘイリー氏は、同理事会がイスラエルに対して「偏見」があり「人権を効果的に保護できない」と主張した。国際社会はこのことに強い関心を寄せており、多くの国の政府関係者らが米国の決定に対して遺憾の意を表明している。
ロシア上院のコサチョフ国際問題委員長は２０日、ソーシャルメディアで、米国の同理事会脱退が示すのは力ではなく、弱さと立場を守る能力の無さだと発言した。
オーストラリアのビショップ外相は２０日、米国の決定に対する「失望」を表明した。ビショップ氏は、オーストラリアが同理事会で米国と数多くの共通の関心事があるとし、米国が引き続き理事会の一員であることを望むと強調。オーストラリアが引き続き、米国を含む他国と人権問題について建設的に協力していく意向を示した。
メキシコ外務省は２０日、公告を発表し、米国が理事会脱退を決定しても、人権保護を推進する国際的義務を免れることはできないと述べた。
ベネズエラ外務省は２０日、声明を発表し、米国の同理事会脱退を批判し、これは世界の多国間主義に対する米国の「蔑視」だと述べた。声明は、トランプ政権が世界規模で戦争や死をもたらし、他国への制裁や封鎖によって罪のない人々を苦しめており、さらに米国内の数百万人の移民を残酷にも追い出していると批判した。
国連人権理事会は４７の理事国で構成し、国連総会が毎年３分の１程度の理事国を改選する。理事国の任期は３年で、連続２選まで可能。２００９年５月の第６３回国連総会で米国が初めて理事国に選出された。今回、米国の理事国としての任期は２０１７年から２０１９年までだった。
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