【新華社深圳6月22日】2018年サッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会が盛り上がっているが、4年後のカタール大会は中国企業が“製造”する競技場が使われる。
中国国際海運集装箱(集団)股份有限公司(中集集団、CIMC)によると、同社コンテナ事業の揚州製造基地が2022年W杯カタール大会の競技場の一つであるラス・アブ・アブド・スタジアムの建設に参加している。このスタジアムはコンテナモジュール化の発想に沿って建設する解体可能、移動可能、重複利用可能な「環境配慮型競技場」。
中集コンテナ揚州通利作業場で、プロジェクト担当マネジャーの王飛氏は「厳密に言うと、われわれはこの競技場の“建設”ではなく、“製造”を行っている」と、試作したコンテナについて説明した。
ラス・アブ・アブド・スタジアムはカタールの首都ドーハ東南部の海岸に建設される。スペインの建築事務所の設計では、同スタジアムは990個のコンテナモジュールで構成する7階建てで、敷地面積は45万平方メートル、収容人数は4万人に達する。
王飛氏によると、選定した敷地で、まず鋼構造物で骨組みをつくり、次いで積み木を重ねるように、コンテナモジュールをそれぞれの位置に置き、塗装や内装を施し、一つの競技場ができ上がるという。
「プレハブ工法を採用すれば、使用材料や無駄、排出を減らし、建設時間も大きく短縮できる」と王飛氏はと語る。スタジアムは撤去した後、他の場所で再び組み立てると、別の競技を主催できる。また、人々の利用を考えれば、それを幾つかの小さな会場に組み立てたり、完全に解体し、仮設住宅や安価な住宅に改造したりできるという。
中集コンテナ揚州基地の趙有善・総経理(社長)は、同社は2005年にプレハブ建築物を輸出し始め、現在は世界各地で展開していると説明。「昨年はブラジルの南極科学調査基地用コンテナモジュールを製造し、中国とブラジル協力のモデルになっている」と述べた。
趙有善氏によると、ラス・アブ・アブド・スタジアム建設用のコンテナモジュール990個は7月に生産を開始、10月からカタールに数回に分けて発送。生産終了は来年4月で、すべての工事が終るのは2020年だという。
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