【新華社長沙5月15日】中国湖南省株洲市にある世界初のスマートレール快速運行システム(Autonomous rail Rapid Transit―ART)の実証路線でこのほど、乗客を乗せ試運転が行われた。同システムは形のあるレールを敷設する必要が無く、今後、自動運転の実現が見込まれる。
「スマートレール」列車は、中車株洲電力機車研究所が主体となって開発した。今回の実証路線の試験運行期間は3カ月で、通信信号設備、管理センター、交差点の信号優先システム及び道路安全施設等の関連システムの運用も同時に行う。
車載センサーが、路面に白線で書かれた仮想レールを識別し、既定の仮の軌道をなぞることで列車をコントロールする。仮想レールは道路区画線と同一の材質で書かれており、光学誘導のための識別情報を提供し、軌道に沿ったスマート走行を可能にする。
同済大学鉄道・城市軌道交通研究院の任利恵助教授は、従来の軌道交通は形のあるレールの敷設が必要であるが、仮想レールは大規模な交通インフラ施設を必要とせず、建設コストを大幅に削減できると指摘し、また同列車は、自動車の自動運転技術も導入し、将来自動運転を実現するための技術の基礎固めを行っていると述べた。
株洲市政府創建弁公室の胡旭副主任は、同列車は交差点を優先的に通過でき、列車が信号の手前100メートルに来ると信号機に向かって指示を発信、信号機が指示を受信後、信号システムを調整し、列車が安全かつ優先的に、交差点を迅速に通過することを保証すると説明する。同市は今月、スマートレール列車の運営に一層の政策保障を与えるため、株洲市スマートレール快速運行システム管理規定の公布を見込んでいるという。
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