【新華社ワシントン3月17日】米財務省はこのほど、今年1月の中国が保有するドル建て米国債残高は、前月より167億ドル(1ドル=約106円)減少し、6か月ぶりの低水準となったが、依然として米国にとって最大の債権国であるというデータを発表した。
データによると、1月の中国の米国債残高は1兆1682億ドルで、昨年7月以来の最低の水準となった。第2の債権国である日本の保有残高は、43億ドル増の1兆658億ドルとなっている。
1月末現在、海外の主要債権者の保有する米国債の総額は6兆2604億ドルで、昨年12月末の修正値6兆2849億ドルを下回った。そのうち、中日両国の保有額が全体の3分の1以上を占めている。
市場アナリストは「米国の金利とインフレ水準の上昇に伴い、長期国債の保有価値が下がり、海外での米国債への需要が減った影響により、10年物米国債の利回りは、昨年末の約2・4%から約2・8%まで上がっている」と分析している。
さらに「中国が米国債の売却を貿易戦でのカードとして使う可能性は低い。米国債を売却してしまえば、中国の外貨準備資産の価値が下がるうえ、米国債の利回りを大きく引き上げることになり、世界の経済や金融市場に加え、最終的には中国経済にも悪影響を及ぼすからだ。このほか、中国の外貨準備投資において、米国債よりも安全性や流動性が確保できる代替品を見つけるのは難しい」との見方を示している。
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