カワラニンジンを収穫する湖北省恩施トゥチャ族ミャオ族自治州宜恩県高羅鎮火焼営村の農民(3月14日、撮影・宋文)。
「社飯」とは、湖北省恩施トゥチャ族ミャオ族自治州の住民たちが、立春から5回目の戊日(現地で「社日」と呼ばれる)にかけての期間に作る伝統的な食べ物である。本来、祖先を祀る際に使用していたが、現在はトゥチャ族の春定番の郷土料理として作られている。「社飯」は素材選びからこだわっており、山で採れるカワラニンジン、アサツキ、ナズナなどの早春の植物は必須の材料だ。これらを臘肉(燻製肉)やもち米などと混ぜ、木製の甑(蒸し料理に使用する調理器具)で蒸すと、春らしい良い香りを漂わせた「社飯」が完成する。