【新華社北京1月30日】「農村振興戦略」がことしの中国各省の政府活動報告のキーワードになっている。このほど相次いで開かれた地方の人民代表大会と政治協商会議で、各省の政府活動報告はことしの施政の重点を、いずれも農村振興戦略に置き、多くの措置を明示。これらの措置は、ことしの「三農(農業、農村、農民)」分野への投資の重点を明らかにした。上海証券報が伝えた。
農村環境整備へ
政府活動報告で、農村の住環境の整備を進める方針を打ち出した地域は多かった。具体的な措置では、主に農村ゴミ、汚水処理、農村変貌に重きを置く。
例えば、安徽省はことし、農村環境の「三大革命」に力を入れ、自然村の農家80万戸のトレイの改造を行い、農村の生活ゴミの無害化処理率を60%に高め、200の郷鎮政府所在地の汚水施設の整備を図る。
湖北省は、農村人口200万人の飲料水安全問題を解決、農村の老朽化住宅8万戸を改良、農村道路1万キロを新築・改築、1千のグリーンモデル村を建設、1千の村の環境整備を達成する。
天津市は農村基盤施設の整備を強化、324の村の汚水処理施設を建設、住民飲料水品質向上プロジェクトを引き続き実施する。
中信建投証券は、中国の都市と農村の環境状況がアンバランスで、環境対策の重点が都市から農村に移る時期に来ていると指摘した。
農村土地制度改革深化
農村土地制度改革は一貫して市場の注目の的。各地はことしの政府活動報告で、農村土地制度改革の重点と方向を掲げている。
例えば、山西省は農村土地の所有権、請負権、経営権の「三権分離」を打ち出し、土地権益の秩序ある移転を促す。
河南省は、土地「三権分離」制度を充実、穏やかに農村家屋不動産登録を進め、農村の遊休状態の家屋と宅地の活性化を模索する。
天風証券は、ことしの土地所有権などの権利確認、農村土地の3項改革試験、土地管理法の改正に伴い、中国の土地権益移転改革が深化され、速やかな土地権益移転が促され、食糧の産業化経営が実現できるようになる。
農村の第1、2、3次産業の融合発展促進
農村の第1次、第2次、第3次産業の融合発展は、ここ数年の各級政府の施政の力点の1つである。多くの地域はこれらの産業の融合発展を図るに当たり、現地の産業の特徴と結びつけ、産業融合の方向を提示した。
例えば、遼寧省は、「インターネット+農業」の展開に力を入れ、農業と観光、文化などの産業融合発展を促す。広西自治区は、特色を持った産業の発展に力を入れ、第1次、第2次、第3次産業の融合、工業、観光、ヘルスケア、エコ産業という5大プロジェクトを実施すると提示した。
東方証券は、古い町の観光は農村観光の最も効果が期待されるパターンの1つで、発展の余地が広いとして、ここ数年、古い町投資の拡大に伴い、今後は運営に入る古い町が多くなり、古い町は産業的な発展の好機を迎えるとみている。
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