【新華社北京8月18日】中国中央ネットワーク安全・情報化委員会弁公室が指導し、国家インターネット応急センターが主催する「2018中国ネットワーク安全年次総会」がこのほど、北京で開催された。年次総会では、中国のモバイルインターネットでのマルウェアサンプル数が近年引き続き急増しており、モバイルインターネットの安全強化が急務であることが明らかになった。
同センターが発表した「2017年中国インターネット・ネットワーク安全報告」によると、中国の4Gユーザーの平均ダウンロード速度の向上、スマートフォンでのインターネットデータ通信料の値下げに伴い、モバイルアプリがますます豊富になり、日常生活が便利になると同時に、モバイルインターネット向けのマルウェアが大量に出現し、個人情報や財産の安全に危害をもたらしているという。2017年、同センターが独自に捕獲するか、メーカーとの交換により取得したモバイルインターネット向けのマルウェアは253万件余りに達し、前年より23・4%増加した。このうち、上位3位はそれぞれ、迷惑行為、悪意のある料金請求、高額な料金請求だった。
セキュリティー脆弱性の問題も見過ごすことはできない。報告によると、近年、国家情報安全脆弱性共有プラットフォームが収集した脆弱性件数は引き続き増加している。モニタリングデータによると、2013年以降、脆弱性件数の年平均増加率は21・6%だが、2017年は2016年と比べ47・4%増加して、1万5955件に達しており、収集件数は過去最高を記録した。
同センターの雲暁春副主任兼チーフエンジニアは、中国のネットワークの安全状況について分析し、「ネットワークの安全問題は伝統的産業に向けて拡大しており、データの安全と脆弱性の管理の強化が急務となっている。同時に、人工知能(AI)とネットワークの安全の結合も既成概念を覆す変革的影響をもたらすと見られ、サイバー空間の安全性は全社会が共同で保護する必要がある」と述べている。
中国ネットワーク安全年次総会は、2004年から毎年開催されている。今回の年次総会は「安全ブレーンの集結 スマート生態のナビゲーション」をテーマとし、応急処置、状況認識、モノのインターネット(IoT)、人工知能(AI)など八つの特色あるサブフォーラムを設け、国内外のネットセキュリティー業界関係者や専門家がこれらの分野について討論や交流を行った。
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