【新華社台北8月16日】台湾当局の教育主管部門の「課程審議大会」は13日、中学・高校の社会分野の現行課程要綱を改訂し、高校の「中国史」の授業で従来の王朝を編年体で教える方式を廃止、「中国史」を「東アジア史」の枠組みに組み込むことを決定した。決定に対し、島内の世論からは疑問と強い批判が出ており、これは民進党当局の歴史分野における「脱中国化」の政治的操作であり、両岸(中国の大陸と台湾)関係の現状を損なうものだとの見方が広がっている。
新しい高校の歴史課程要綱は地域別枠組みを採用しており「台湾史」「中国史」「世界史」という枠組みを廃止し「中国史」の内容を教科書1・5冊分から1冊分に削減したほか、従来の王朝を編年体で追うのではなく特定のテーマに沿った形で扱い「東アジア、世界との相互作用の流れの考察」に組み込んだという。
台湾の中国統一連盟主席で、歴史学者の戚嘉林氏は、新しい課程要綱は「台湾独立」勢力が両岸の歴史のつながりを根本から断ち切ろうとするものだと強調。民進党当局は実権を握ってからずっと「両岸の現状を維持する」と公言しているが、イデオロギー上のこのような動きは完全に「台湾独立の歴史観」を構築するものだと語った。
嘉義大学歴史学部の呉昆財教授は、新しい課程要綱が「中国史」を「東アジア史」の枠組みに組み込んだことは、中国を日本や韓国と同じその他の国家の一つとみなしているに等しいと非難。中国を台湾の文化、民族、血縁上の祖国とせず、実質的に台湾は中国でなく東アジアに源を発すると強調し「脱中国化」の目的を果たすものであるとの見方を示した。
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