【新華社北京8月13日】中国では食品卸売市場「新発地」がオンライン旗艦店を立ち上げ、中華全国供銷合作総社(農民を主体とする供給販売協同組合の全国連合組織)は電子商取引(EC)プラットフォーム「供銷e家」を構築、北京最大の農業系国有企業の首農集団はECを手掛ける「首農電商」を設立した。また、「村村楽」「大豊収」「果果楽」といったプラットフォームが相次いで設立されるなど、従来型農業企業と新興企業が続々と農村ECに参入している。
2018年中国スマート三農(農業、農村、農民)大会および郷村振興リーダーサミットが9~10日、北京で開催された。参加した来賓は、農村ECは農産物の販売方法の革新にとどまらず、サプライチェーン全体を変えるとの認識を示した。その上で、こうした生産と販売を垂直化した供給方式は、農業の大規模化と標準化の発展を推し進めると指摘した。
北京工商大学商業経済研究所の洪涛所長によると、農村ECの供給モデルは大まかに、受注生産‐農産物買い付け‐加工業者選び‐農産物集配‐物流の整理・統合‐配送という流れになっており、顧客のニーズを発展方向に、品質と効率の向上を目標にし、資源の整理・統合を手段として製品設計、買い付け、生産、販売、サービスなど全プロセスで効率よく協力できる組織形態を取っているという。
北京市新発地農産物股份有限公司の張玉璽董事長は、同社は農産品の大口供給元に「2方面の」延伸を求めていると述べた。「一方」は生産基地とつながり、もう「一方」は消費者とつながる。「河南省開封市蘭考県での調査の際、現地はアルカリ性土壌中心で、農民は主に泡桐を植えていることに気付いた。われわれは現地がメロン栽培に適していると考え、大規模メロン栽培農家に先頭に立って植えてもらったところ、とびきり甘いメロンが育った。今この大規模農家は苗を育てて農民に渡し、メロンが収穫期を迎えたら買い取って、新発地のプラットフォームで販売している。こうして生産と販売の一体化が実現し、農民は合理的な栽培が可能になる」と張氏は話している。
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