【新華社北京8月14日】中国工商銀行(ICBC)はこのほど、人工知能(AI)企業である第四範式(4Paradigm)」との合意に達し、双方は今後、企業向けのAIプラットフォームであるAI核心システムを構築すると発表。ICBCはこのシステムに基づき、マーケティング、詐欺対策、許認可審査、融資後の管理、運営など全サイクルを網羅した「AI+銀行業務」の定着を進めていく狙いだ。
業界関係者によると、AIの実用化が広まり、スマート化のレベルが高まるにつれ、銀行も情報化からスマート化への発展を急速に遂げている。銀行での応用も、プロセスを主としたルールベースシステムの流れから、高次元なマシンラーニングモデルを主としたリアルタイムの意思決定支援システム(Decision support system;DSS)へとアップグレードしつつある。現在の発展速度から見ると、今後は銀行業務の8割以上がAI技術に基づいたものか、AI技術を直接利用するものに変わっていくと考えられている。ICBCはこの度、企業レベルのAIプラットフォームの構築を深層から探し求め、AI分野の生産力の持続化や自主化によって、業務シーンでのAIの全面的定着を推進し、世界最大規模の商業銀行のデジタル化におけるモデル転換や発展に、参考となる模範事例を提供していく。
このほか、第四範式(4Paradigm)による「ミルキーウェイ・プラン」も正式に発表されており、今後3年間に1億元(1元=約16円)の資金が投入され、第四範式の講義が受けられるプログラミングスクール「範式大学」や最高財務責任者(CFO)を養成するスクールなどのトレーニングプランと共に、「AI+金融」人材千人を育成し、銀行がAIの加速度的に発達する時代に備え、十分な人材のバックアップが行われる見通しだ。
同社は先ごろ、ICBC、中国銀行(BOC)、中国建設銀行(CCB)の国有銀行3行と所属するファンドから共同投資を受けたと発表。これは国有銀行3行がAI企業に対し大規模な集団投資を行った最初のケースである。
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