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石油大手各社、ガス不足防止に各種措置 冬のピークに備える
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2018-07-29 17:28:47 | 新華社 | 編集: 王珊寧

  【新華社北京7月29日】2017年に中国の多くの省で起こった天然ガス不足は今年も再来するのだろうか。石油会社の管理職らは、今冬のガス不足再来を防ぐため、すでに複数の措置を取っていると語る。上海証券報が伝えた。

 中国石油天然気股份有限公司(ペトロチャイナ)天然ガス販売東部公司の王多宏副総経理は「昨年発生した問題は多様な要素が重なった結果だ。ガス貯蔵タンクや液化天然ガス(LNG)受け入れ基地、パイプラインなどのインフラの整備はこの数年、ずいぶん遅れている。国もこの問題を認識しており、ノルマを課し、ガス企業が一定のピークシフト能力を備えるよう義務付けている。ただそれに時間がかかる」と述べた。

 王副総経理によると、ペトロチャイナは今年、すでに準備を整えている。まず輸入では、中央アジア諸国で昨年、悪天候による設備トラブルが起こった問題について、今年は多くの対策を用意している。次にペトロチャイナもガス生産を伸ばしている。「昨年の問題を経験して、皆、少なくとも覚悟はできている。ガス不足は依然として起こり得るが、昨年よりは緩和する見込みだ」。

 中国海洋石油総公司(CNOOC)気電集団の金淑萍副総経理によると、ガス不足問題はすでに国家レベルでの重視を受けている。また今年の石炭からガスへの切り替えは、昨年より計画的に実施される見通しだ。切り替えの推進はガス供給元を確保してから行われ、ガス供給の確保なしの無計画な切り替えはしないという。

 金副総経理は「われわれ石油会社も供給確保に努めている。例えば、パイプラインの相互接続を促すため、ペトロチャイナは主要箇所にコンプレッサーを増設した。またガス貯蔵タンクには今夏からガス注入を始める。冬が来る前にタンクをいっぱいにし、冬季の供給を確保できる」と述べた。

 金副総経理はさらに「われわれはすべての受け入れ基地に液化燃料の積み込み台を設置し、供給確保を促した。CNOOCはまた、各企業と連携し、『南気北運』(南部のガスを北部へ輸送)を推進、内陸水運や海運、道路輸送による複合輸送を円滑化する。こうした措置により、冬には、海南省や深圳市、広東省の受け入れ基地で余ったガスを河北省や山東省に供給できる」と述べた。

  CNOOCはまず、試験プロジェクトとして、海南で1千コンテナ分のLNGを船に積み込み、河北省に輸送する。これによって河北省で1千缶分(約2500万立方メートル)のLNGを貯蔵できる。これを4回続ければ、河北省向けの供給の増量は1億立方メートルとなる。試験プロジェクトが成功すれば、今度は山東省に500-1千缶分を輸送する計画だ。

 「大規模なインフラの建設が終わるまでの3年間をどう乗り切るかが問題だ。国家レベルでも、3大石油中央企業のレベルでも、今年はガス不足が起こらないよう、さまざまな取り組みが進められている」と金副総経理は語る。

 天然ガス産業全体への投資を展開している中城銀信控股集団の張佩宏董事長は独占取材に対し、「昨年のガス不足の発生は特殊な事情を背景としていた。ガス不足が今年再来することはない見通しだが、値上げする恐れがある」と述べた。

 張董事長によると、中城銀信はすでに、川上の大企業数社と協力し、販売システムを構築している。だが、昨年ガス不足が最も深刻な時には、締結済みの契約も履行されなくなった。相手企業が違約金を払っても、供給できるガスが確保できなくなった。

 中城銀信は今年、供給確保の任務を果たすため、LNG貿易輸送企業数社と長期戦略協力協定を締結し、貿易モデル革新や調達ルート拡張により、全国をカバーする販売網とサプライチェーンを整備し、ガス供給力を増強した。川下市場では、多角経営の理念を取り入れ、遊休設備のリースや中小規模の戦略LNG備蓄タンクへの投資を行い、分散型エネルギーセンターの展開を進める。

 

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石油大手各社、ガス不足防止に各種措置 冬のピークに備える

新華網日本語 2018-07-29 17:28:47

  【新華社北京7月29日】2017年に中国の多くの省で起こった天然ガス不足は今年も再来するのだろうか。石油会社の管理職らは、今冬のガス不足再来を防ぐため、すでに複数の措置を取っていると語る。上海証券報が伝えた。

 中国石油天然気股份有限公司(ペトロチャイナ)天然ガス販売東部公司の王多宏副総経理は「昨年発生した問題は多様な要素が重なった結果だ。ガス貯蔵タンクや液化天然ガス(LNG)受け入れ基地、パイプラインなどのインフラの整備はこの数年、ずいぶん遅れている。国もこの問題を認識しており、ノルマを課し、ガス企業が一定のピークシフト能力を備えるよう義務付けている。ただそれに時間がかかる」と述べた。

 王副総経理によると、ペトロチャイナは今年、すでに準備を整えている。まず輸入では、中央アジア諸国で昨年、悪天候による設備トラブルが起こった問題について、今年は多くの対策を用意している。次にペトロチャイナもガス生産を伸ばしている。「昨年の問題を経験して、皆、少なくとも覚悟はできている。ガス不足は依然として起こり得るが、昨年よりは緩和する見込みだ」。

 中国海洋石油総公司(CNOOC)気電集団の金淑萍副総経理によると、ガス不足問題はすでに国家レベルでの重視を受けている。また今年の石炭からガスへの切り替えは、昨年より計画的に実施される見通しだ。切り替えの推進はガス供給元を確保してから行われ、ガス供給の確保なしの無計画な切り替えはしないという。

 金副総経理は「われわれ石油会社も供給確保に努めている。例えば、パイプラインの相互接続を促すため、ペトロチャイナは主要箇所にコンプレッサーを増設した。またガス貯蔵タンクには今夏からガス注入を始める。冬が来る前にタンクをいっぱいにし、冬季の供給を確保できる」と述べた。

 金副総経理はさらに「われわれはすべての受け入れ基地に液化燃料の積み込み台を設置し、供給確保を促した。CNOOCはまた、各企業と連携し、『南気北運』(南部のガスを北部へ輸送)を推進、内陸水運や海運、道路輸送による複合輸送を円滑化する。こうした措置により、冬には、海南省や深圳市、広東省の受け入れ基地で余ったガスを河北省や山東省に供給できる」と述べた。

  CNOOCはまず、試験プロジェクトとして、海南で1千コンテナ分のLNGを船に積み込み、河北省に輸送する。これによって河北省で1千缶分(約2500万立方メートル)のLNGを貯蔵できる。これを4回続ければ、河北省向けの供給の増量は1億立方メートルとなる。試験プロジェクトが成功すれば、今度は山東省に500-1千缶分を輸送する計画だ。

 「大規模なインフラの建設が終わるまでの3年間をどう乗り切るかが問題だ。国家レベルでも、3大石油中央企業のレベルでも、今年はガス不足が起こらないよう、さまざまな取り組みが進められている」と金副総経理は語る。

 天然ガス産業全体への投資を展開している中城銀信控股集団の張佩宏董事長は独占取材に対し、「昨年のガス不足の発生は特殊な事情を背景としていた。ガス不足が今年再来することはない見通しだが、値上げする恐れがある」と述べた。

 張董事長によると、中城銀信はすでに、川上の大企業数社と協力し、販売システムを構築している。だが、昨年ガス不足が最も深刻な時には、締結済みの契約も履行されなくなった。相手企業が違約金を払っても、供給できるガスが確保できなくなった。

 中城銀信は今年、供給確保の任務を果たすため、LNG貿易輸送企業数社と長期戦略協力協定を締結し、貿易モデル革新や調達ルート拡張により、全国をカバーする販売網とサプライチェーンを整備し、ガス供給力を増強した。川下市場では、多角経営の理念を取り入れ、遊休設備のリースや中小規模の戦略LNG備蓄タンクへの投資を行い、分散型エネルギーセンターの展開を進める。

 

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