【新華社北京7月24日】中国国家統計局がこのほど発表したデータによると、中国経済の上半期の伸びは前年同月比で6・8%だった。構造的で局部的な問題が依然存在し、直面する外部環境は複雑で厳しいものの、中国経済はいまも全体的に安定し、安定の中で上向く傾向にあり、強靭性も強い。国際専門家によると、中国経済は「上半期」の見どころが多く、今後の発展見通しも期待できるという。
▽消費の貢献度が持続的に上昇
今年上半期、国民1人当たり消費支出の前年同期比の名目成長率は8・8%となり、第1四半期(1~3月)より1・2ポイント拡大し、価格要素を除いた実質成長率は6・7%となり、1・3ポイント拡大した。消費の経済成長に対する貢献度は78・5%となり、前年同期を14・2ポイント上回り、消費の基盤的役割が更に増強している。
経済協力開発機構(OECD)中国経済政策研究室のMargit Molnar主任によると、上半期の中国経済最大の目玉は、消費の安定的な成長が経済成長を支え、経済構造では消費が主体となり、バランスが取れた経済構造へと転換していることにあるという。また、全体的な比率をみれば、消費の経済に対するけん引役にはまだ大きな余地があるとしている。
同氏によると、中国政府は、増値税(付加価値税)や個人所得税の引き下げなどの一連の消費促進策を打ち出している(また計画している)ことから、これら措置の積極的な効果が期待できるという。
アジア開発銀行が最近発表した報告書では、今年と来年の中国経済は安定した成長を保ち、予期と符合すると指摘。アジア開発銀行では、中国政府は国内消費の促進に注力し、更に経済の均衡的な成長を実現するとの認識がある。
▽難関攻略は成長の強靭性を示す
今年上半期、不確定性が増す外部環境や構造転換・高度化の難関攻略を前にして、中国経済がこのような業績を収めることは容易なことではない。
リオデジャネイロ州立大学国際関係学教授によると、今年上半期、世界経済貿易の経済環境が複雑化し、中国経済は悪化する外部環境に直面する中にあって強気な成長を保ち、強い抵抗力と強靭性をみせたという。
みずほ総合研究所の長谷川克之チーフエコノミストは、今年上半期、不利な環境にも関わらず、中国は依然、冷静に対処し、市場参入の緩和、投資環境の改善、知的財産権保護の強化、自発的な輸入拡大などの措置を講じたと指摘した。
債務問題の解決や金融リスク防止・解消における中国の努力も注目を集める。中国は債務問題の解決や関連リスクの予防に努めている。米民間経済調査機関コンファレンスボードの中国研究センターのエリック・ルンドチーフエコノミストは、中国はすでに債務問題の解決や関連リスクの予防を優先し、債務の構造的問題の解決に努めるとともに、市場の安定性を確保していると指摘している。
▽質の高い経済発展へとまい進
海外専門家らの間では、中国経済は安定成長の中で構造適正化・高度化を実現しており、これらは中国経済発展の質を高め、長期的で持続可能な発展を実現する重要な現われだとの認識が一般的だ。
中国は上半期、貧困脱出、科学技術、教育、環境保護などの分野に対する投入が持続的に増え、供給側構造改革が持続的に推進され、質の高い発展の力強い支えとなっている。
BOCI国際グローバル商品市場戦略マネジャーの傅暁氏によると、全般的にみれば、今年上半期の国民経済は安定の中で進み、安定の中で上向く傾向を保っているという。中国経済の内的安定性や協調性が増し、経済の質の高い発展を支える好材料が増加しており、通年経済の安定かつ健全な発展のための基盤を築き上げている。
オーストラリア国立大学経済学教授の宋立剛氏によると、現在の中国経済にとって、6・8%は良いスピードであり、今後の成長はかなりの程度、質によって決められ、質の高い成長こそ、今後の発展を確保できるという。
欧州国際政治経済研究所主任のフレデリック・エリクソン氏は、中国の上半期の経済成長は予想をやや上回り、生産で強気な成長を保ち、通年の伸びは6・5%を超えるだろうとの見通しを述べている。
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