満腹まで食べることを習慣にすると胃が巨大化し、逆に制限を続けると胃が小さくなるというのを聞いたことがあるという人も少なくないだろう。では、たくさん食べるのが習慣になると、胃は本当に大きくなり、食べる量をずっと減らしていると、本当に小さくなるのだろうか?
実際には、胃は伸び縮みする臓器であるものの、満腹まで食べても、食事制限をしても、胃の大きさ自体が変わることはない。安徽医科大学第一付属病院・胃腸外科の周波・医師によると、何かを食べると、胃は受容性弛緩が生じ、胃が広がり、食べ物を貯留する準備を整える。そして、胃内の分泌物が増え、胃内容排出が遅くなり、蠕動(ぜんどう)が強化され、食べ物が胃の中で胃液としっかり混ぜられるようになり、糜汁(びじゅう)が形成され、ある程度たんぱく質を消化して、腸で栄養素を吸収しやすいようにする。その後、胃内容排出が終わると、胃はまた元の状態に戻る。
しかし、だからと言って何も考えずに、食べたい時は食べ、食べたくない時は食べないでいいというわけではない。胃の胃酸やペプシノゲンの分泌を主に刺激するのは食べ物で、食事制限を続けると、その刺激が不足し、胃酸の分泌も不足するようになり、消化に影響を及ぼす。その他、食べ物による刺激が不足すると、胆汁が長時間胆嚢から排出されず、水分の吸収が増え、結石の原因にもなる。逆に、満腹まで食べることが習慣化すると、胃の内容排出機能に大きな影響を及ぼし、お腹が膨らみ、慢性胃炎や消化機能の低下にもつながる。
総じて言うと、たくさん食べると胃が大きくなり、食べる量が少ないと小さくなるということはないものの、満腹まで食べることを習慣にしたり、逆に食事制限を続けたりすることは避けるべきで、良い食習慣を保たなければならないということだ。
(人民網日本語版)
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