【新華社東京5月9日】中国の李克強国務院総理は8日、第7回中日韓首脳会議への出席と日本公式訪問のため、東京に到着した。中国総理による日本の公式訪問は8年ぶり。二国間関係を正常な軌道に戻そうという中国側の決意を示す取り組みといえる。
中日両国関係は2010年代初め、領土や歴史の問題をめぐる日本側の挑発的な動きにより、急降下に見舞われた。2014年末、二国間関係を善処するための4つの原則的共通認識を両国が達成して初めて、両国関係の下降傾向に歯止めがかかった。
二国間の交流はその後、順調にその勢いを増し続けている。日本側は積極的なシグナルを送っている。中国側も、さらに広範な地域に利益をもたらす健全な関係の構築に向け、冷静な日本とともに今後も取り組むことを決意している。
こうした上向きの状況を考えれば、また今年が中日平和友好条約締結40周年に当たることからしても、李総理の訪日は両国に、二国間関係の過去を振り返り、未来の進路を描き出すのに絶好の機会を与えているといえる。中国と日本は、友好的な交流と疎通の長い歴史を持つ密接な隣国同士だ。両国には幅広い共通の利益があり、両国の経済は相互補完性が高い。両国はウィンウィン協力のパートナーになることができ、またそうするべきだ。
中国が1978年に外界に門戸を開放すると、日本は、中国との協力にまっさきに取り組み、そこから利益を得た国々の一つとなった。日本は、科学や技術、ビジネスでの経験を中国の人々と共有し、金融支援を提供した。日本はその見返りとして、この巨大な海外市場へのアクセスを獲得し、多くの有名な日本ブランドが中国でもよく知られるようになった。
8年前、中国は日本を追い抜き、世界第2の経済体となった。2017年、中国経済の規模は日本の約2・5倍に達した。だがそのことは二国間の協力の余地が狭まっているということを意味してはいない。それどころか協力のパイはますます大きくなっているといえる。
中国は、金融セクターの開発やイノベーション、先端技術などで、日本からこれからも学ぶことができる。日本は、門戸をますます広げている中国の巨大な市場にさらに深く入り込んでいくことができるだろう。
さらに日本は最近、中国が提唱する「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)イニシアティブに、開かれた態度を取り始めている。中国の構想によって生まれた巨大なチャンスへの参加を多くの日本企業が期待する中、二国間協力の見通しはさらに明るさを増している。 新しい前向きな流れを無駄にしてはならない。日本は今こそ、中国との関係は長期的なものだと認識し、二国間関係を正しい方向に進めるために中国と手を携えるべきだ。
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