【新華社武漢3月25日】中国科学院水生生物研究所の邱東茹氏が率いる研究チームは、活性汚泥がフロックを形成する分子作用メカニズムを明らかにした。研究成果は、国際的な学術雑誌の「EnvironmentalMicrobiology」電子版に発表された。
活性汚泥法は、世界で広く下水処理に用いられている主要技術で、汚水中の有機物や、窒素・リンなどの栄養塩類、重金属などの汚染物を効果的に除去できる。そのカギを握るフロックは、微生物の集合体で、汚染物を吸着し、汚水を浄化する。
中国科学院水生生物研究所の専門家によると、中国の年間の生活排水と工業排水は765億トンに達している。中国には現在、下水処理場が4000カ所余りあり、1日当たりの処理能力は1億7千万立方メートルに及ぶ。生活排水の90%超、工業排水の50%超は、活性汚泥法で処理されている。 同研究所の関連責任者は、「フロックは原生動物の捕食への抵抗やその他の未知の機能を持つ可能性がある。発見は、活性汚泥のフロック形成メカニズム解明の足掛かりとなるだけでなく、活性汚泥法による処理効率の向上、汚泥の膨張抑制、余剰汚泥の削減や再生利用などの新しい技術の開発にも役立つ」と述べた。
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