【新華社台北12月17日】台湾「旺報」と厦門の「海西晨報」が共同で主催する、海峡両岸2017年「今年の漢字」選考結果が台北で発表された。総投票数500万の中で「創」が最高の48万票を獲得し「今年の漢字 」に選ばれた。
海峡両岸の「今年の漢字 」選出は2008年より始まり、今年で10回目となる。台湾の「中国時報」発行人で「旺報」社社長でもある黄清龍氏は「この10年、毎年選ばれる『今年の漢字』は、その年の人びとの関心事を記録し、一年の感慨や過去の反省、未来への想像を映し出す」と述べた。
「海西晨報」副社長潘興軍氏は、今年の選出は両岸の新聞読者とネットユーザーが参加し、インターネット、携帯端末、インスタントメッセージアプリなどによってノミネートと投票が行われたと説明した。ネットユーザーたちは積極的に参加し、全部で180以上の漢字をノミネートした。主催者側で40字を選び出し、さらに10文字に絞った。
台北書院山長の林谷芳は「一つの民族、文化について言えば、言語は思考モデルを決定する特性を持つ。両岸が漢字および中国語を使い続ければ、我々は同じ文化を踏襲していくことになる」と述べた。
三国時代に編纂された字典「広雅」の注釈によると「創即ち始也」とあり「創」は開創(創始)、創新(革新)、創造という意味を持つ。潘氏によると、2017年は毎日のように革新的な創造あり、両岸創業園や台青創客基地などが次々に誕生し、大陸が提供した優遇政策と和らいだ環境が、台湾の青年を大陸の「大衆が創業し、万民が革新を推し進める」という熱狂の渦に飲み込んだと言う。インターネットの革新的な思考が、両岸の人びとの生活様式も変えている。
潘氏はまた「『創』には損なう、傷つけるという意味もある」と『創傷(怪我)』『創痛(傷の痛み)』といった言葉を例に挙げた。2017年は世界的規模で人類は戦争やテロリズムの痛みを感じた。地震、台風、火災などの自然災害による生命財産に対する脅威もあった。政治家が自身の利益のために種族・民族を痛めつけ、絶えず社会を分裂させた。汚職や詐欺犯罪など人々の財産に損失をもたらすこともあった。「これら社会の癌を、両岸の人びとが手を携え、力を合わせ、きれいに取り除いていきたい」「新しい創造があってこそ、傷をいたわり、前へ進んでいける。前を向いてこそ未来がある」と潘氏は語る。
過去9回の「今年の漢字」には、「震」「生」「漲」「微」「平」「進」「転」「変」などの漢字が選ばれ、毎年国内外で大きな反響を呼んでいる。(記者/趙丹平 劉剛)
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