2017年12月13日、祖父ジョン・マギー氏の銅像と記念写真を撮ったクリス・マギー氏(新華社記者/王珊寧 )
【新華社南京12月14日】1937年12月13日、日本軍が中国に侵攻し南京を攻略、6週間にわたる大虐殺が行われた。民衆は共に追い払われ、一部の若い男性たちは縄で縛られて数人の兵士に連れていかれた。一人の女性はまるで何かを乞うように地面に跪いた…わずか数十秒間、声もなく、色もなかった。
80年前、米国の宣教師であるジョン・マギー氏は命の危険も顧みず、16ミリカメラで秘密裏に日本軍の暴行を撮影した。これらの映像は今日まで残る南京大虐殺に関連する唯一の動画となり、日本軍の暴行を暴露する有力で確かな証拠となった。
80年後の今日、彼の孫であるクリス・マギー氏は侵華日軍南京大虐殺遇難同胞紀念館を訪れ、祖父の銅像の前に立ち、長い間じっと見つめ、祖父の足跡に沿って南京大虐殺の真相を探った。
当時、赤十字国際委員会南京委員会委員長と南京安全区国際委員会の委員を務めていたジョン・マギー氏は、難民と負傷兵のための病院を設立し、虐殺に直面した中国人20万人以上の救援に参加し、南京に残っていた西洋人約20人と共に、人々の心を打つ人道主義の物語をつづった。
国民政府がジョン・マギー氏に発行し、ガラスケースの中に展示される襟綬景星勲章の証書(新華社記者/王珊寧)
クリス・マギー氏は、彼と中国との縁はとても深いと言う。彼は子供時代を香港で暮らし、姉も台湾で生まれている。彼は、「私は、とても小さいころから南京大虐殺のことを知っていた。大人たちは家で、大虐殺という恐ろしい出来事について小さな子どもと多くを語ることはなかった。私が成長するにつれて、家族も私に南京大虐殺に関わる状況を少しずつ話すようになり、私も祖父の話の中からこの歴史を徐々に理解するようになった。私は香港から米国に帰国した後、中国の歴史を学ぶことを決めた。でも、米国の教科書には南京大虐殺に関する内容が非常に少なく、祖父の話と歴史の教科書を結びづけることはできなかった。後になって、中国系の女性作家である張純如氏が南京大虐殺に関する1冊の本を書き、この本は米国でとてもよく売れた。この本でついに私は当時の歴史をより完全に理解することができた」と語った。
クリス・マギー氏は今年8月、中国を訪問した。1人の米国人監督が彼を南京に招き、南京大虐殺の生存者に関するドキュメンタリーの撮影に参加したのだ。彼は、「毎日、祖父が歩いた道を歩き、当時の南京大虐殺が発生した場所を見ながら、南京の市民と語り合い、私の心の中の南京大虐殺に関するジグソーパズルは徐々に完全で、真実で、はっきりとしたものに変わっていった」と語った。
「私はここで起こった出来事を永遠に忘れない。私はずっと中国の人々と共に立ち、12月13日という日を共に記憶に留めたいと思う」とクリス・マギー氏は語った。
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