新華網北京9月20日 朝鮮半島情勢の影響を受け、日本・内閣の支持率が最近回復傾向にある。これを背景に、7月から一連のスキャンダルで「失脚」の窮地に陥った安倍晋三首相には、今では強気な姿勢を取り戻している。また、野党・民進党党内で混乱が続いていることなどを踏まえ、この機に衆議院を解散し、早期に総選挙を実施することで、執政の基礎を固めたいという意図が更にみられる。報道によると、早ければ、総選挙が最も早くて来月の22日か29日に行われる見通しで、安倍首相が来週末までに最終判断を下すことが見込まれる。中国新聞網が伝えた。
内閣改造で党内の圧力を解散
今年初旬、安倍首相が学校法人「森友学園」と「加計学園」のスキャンダルに巻き込まれ、防衛省は南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣された陸上自衛隊部隊の日報隠蔽問題が発覚されたこともあり、7月の内閣支持率が30%という危険レベル近くにまで急落した。世論では「安倍一強」の体制が続くのではないかと疑問の声が挙がっている。
与野党からの圧力を受け、安倍首相は8月初旬に内閣を改造し、経験豊かな複数の党内人士と党内の「政敵』議員を政府メンバーに加えることで、党内圧力の解決に成功した。また、ほどなく朝鮮半島情勢が悪化したこともあり、民意が国外に向けられ、安倍首相は居ながらにしてうまうまと漁夫の利を得ることができた。ある世論調査によると、内閣支持率はすでに50%まで回復したという。
日本の世論は、総選挙当日に3選挙区で衆院補欠選挙が行われる予定のため、総選挙は最も早くて10月22日に行われる見通しで、10月29日に実施する可能性もあると見ている。しかし、米トランプ大統領が11月初旬に日本を公式訪問する予定を考慮して、安倍首相が総選挙の実施を11月中旬に変更する可能性も考えられる。
自民党党首の連任に向けて下準備
一方、与党自民党内では、「現在の情勢のもとで、国会解散は政治的空白をつくる恐れがあり、必ずしもよいことではい。また、来週に開かれる臨時国会は野党の求めに応じて召集され、『加計学園』などの一連のスキャンダルの責任を安倍首相に取らせることを目的としている。この時期に国会を解散すれば、野党内での不満を起こしかねない。」という声もあった。
自民党幹事長代行の萩生田光一議員は17日、「安倍首相には国会解散の権利があり、党内はその意向を重んじるが、国会解散は重大なことなので、安倍首相は正当な理由を与えないと、国民の信頼を得られないだろう。」と述べた。
2014年の総選挙以来、安倍首相は公明党や日本維新の会などの「改憲派」と連携し、今回の会期内に平和憲法改正の目標を達成させようとしたが、夏からの一連のスキャンダルの影響で、憲法改正の大計を中止せざるをえなかった。日本メディアは、「安倍首相が総選挙の前倒しを決断すれば、その目的は憲法改正ではなく、来年9月の自民党党首選挙のための下準備にあると信じている。」と指摘する。
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