春節(旧正月)は韓国で最も重要な祝日の一つで、帰省し一家団欒のひとときを送ることが伝統になっている。しかし最新の統計データによると、韓国の家庭内の喧嘩は年越し期間に生じやすい。どちらの実家で年を越すかをめぐり大立ち回りを演じる夫婦もいれば、これが原因で離婚する夫婦もいる。そのため年越しで、各自の実家に帰省するケースが増えている。
31日付『東亜日報』によると、結婚4年目の主婦であるキムさん(34)は、春節を京畿道水原市にある実家で過ごした。夫の実家は大田でそれほど遠くはないが、昨年の中秋節では夫の実家で激しく夫婦喧嘩をしてから、「祝日ボイコット」を決定した。キムさんは「他人の目にはよく映らず、年越しのムードがないが、悩んだ末に下した決断だ」と話す。
キムさんのやり方は例外ではない。家族同士の喧嘩を避けるため各自の実家に帰省する、韓国の夫婦が増えている。また、別々に年を越すよう自ら提案する夫もいる。結婚17年目のキム・サンフンさんは妻に、別々に年を越したいという考えを明かした。妻はそれまで、遠い山間部にある夫の実家での年越しに不満で、夫婦間で激しい口論が生じたこともある。そのため昨年より、自ら「別々の実家に帰省しよう」と提案したのだという。
韓国の家庭内の喧嘩は、年越しの際に些細なことから生じやすい。単なる口喧嘩から、暴力に及ぶこともある。韓国の警察庁の統計データによると、年越し期間中の家庭内暴力事件は、2014年の7737件から2015年の8491件に増え、昨年は1万6220件に急増した。
「別々の実家で年を越す」夫婦が増えていることについて、韓国親教育研究院のイ・べヨン院長は「喧嘩を避けるよりも、夫婦で解決策を共に考える必要がある」と指摘した。
韓国『アジア経済』によると、「連休症候群」が韓国で激しさを増しており、連休後に離婚するケースも見られる。専門家は「夫婦間にそもそも問題があれば、連休中に友人たちから刺激を受け、火に油を注ぐことになりかねない。これも連休中に離婚が増える重要な原因だ」と述べた。
(チャイナネット)
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